ジュゼッペ・アルチンボルド Giuseppe Arcimboldo(1527〜1593)


[ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ2世]
[庭師の頭部]
モニターをさかさまにしてね

イタリア・ミラノ出身。
政治や宗教にあまり関心を示さず錬金術や占星術、博物学、マニエリスム美術収集に傾倒したかわりもの・ハプスブルグ家の皇帝ルドルフ2世(1552〜1612)に気に入られ、プラハの宮廷画家として活躍。
2つの連作[四季]と[四大元素]はルドルフ2世の父・先帝マクシミリアン2世の委託で制作された、アルチンボルドの最も有名な作品。「自然の歴史」の冒頭に出てくる[ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ2世]は、ミラノに帰郷後ルドルフ2世の委託で制作。皇帝は作品をかなり待ちわびていたらしい。

写実的な動物や植物などを組み合わせて奇怪な頭部を描く彼の作品は、現代のシュールレアリスム絵画にも影響を与え、ヤンもそのイメージを強く受けた一人です。クエイ兄弟「ヤン・シュヴァンクマイヤーの部屋」の中で登場する頭が本になっているヤンは、アルチンボルドの[司書](1566年頃)がベースになっており、「アルチンボルドに影響されたヤンに影響されたクエイ兄弟」のナイスな発想といえるでしょう。

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