漫画 is マイライフ

漫画って読んでも面白いけど、描けばもっと面白い!
ここでは漫画にまつわる経験談を交えて
”スガアマ流漫画を描く為の心構え”を公開します。

(2008.7.12改定)

・「好きだあー!」っていうのが一番大事

 あなたは漫画を描くのに必要なものって何だと思いますか?
道具、技術、経験、アイデア・・・それ以外、いや、それ以上に大切なものって実はあるんです。なにをかくそう、それは「漫画が誰よりも好きなんだっ!」って気持ちそのものなんです!

 スガアマにとって漫画は切っても切れないものになってしまいました。「自分の人生は漫画と共にあった」といっても過言ではない位にです。スガアマは6歳の頃から漫画を描くようになりました。そのキッカケはままごと遊びです。

 スガアマはいつもキューピー人形と一緒に遊んでいました。そして、その人形を用いてストーリーを作り、漫画にしてみました。始めはらくがきノートに縦横半分に線を引き、4コマのようにして描いてました。ストーリーは当時よく見ていた「ドラえもん」や「サザエさん」のアニメをパクッたものが多く、起承転結も殆ど考えず日記のように描いてました。

 馴れないうちはそれでも全然構わないと思うんです。「漫画を描くのが好き」であるなら。お気に入りの漫画やアニメを見て、「このネタ笑える!」とか「この展開面白い!」とか思うとついついパクりがちになります。でも、パクることに罪悪感をおぼえないで欲しいんです。むしろ、パクッてもらえると作った本人は「しめしめ〜♪」って思うにちがいないんです。自分のアイデアが他の漫画描きに多かれ少なかれ影響し、あまつさえ社会現象にでもなったらきっと自分を誇らしげに思うことでしょう。”パクる”行為は漫画家を目指す者にとってむしろ、いい勉強になります。お気に入り作家のストーリー、登場人物、コマ割り、ペンタッチなどはいつの間にか自分の漫画スタイルに影響し、これから漫画を描いていく為の大きな原動力になっていくことでしょう。スキルアップの為にいいと思ったアイデアはどんどんパクりましょう!(但し、パクったアイデアをあたかも自分のオリジナルのように世に公開してはいけません。その時は「あ、あの作品のパロディーだー!」って思わせる必要があります。)

 勿論、ある程度漫画を描く腕を上達させるにはパクるだけではいけません。道具の使い方、背景、アングル、効果、ストーリーの組み立て方など、他にも勉強しなければならないことがいっぱいあります。その上定期的に漫画雑誌を読んだり他の漫画描きさんとの交流を図るなどして漫画に関する新しい情報を常に把握していく必要があります。

 漫画を描く事は時によっては辛いものになるかもしれません。納得いく作品に仕上げる為に背景に細かく点々・・・と何千、何万のドットを描かなければいけなくなる場合もあるし、キャラクターの表情が気に入らなくて何度となく描き直したりする場合もあるし、最悪な事には描く題材さえ思いつかない事態もでてきます。それに、プロデビューを目指して出版社に持ち込みに行ったりすれば、編集者さんはあなたが苦労して描いたものを容赦なく評価するでしょう。「絵がヘタクソだ!」とか「話が面白くない!」などと面と向かってハッキリ言われるかもしれません。そうして意欲を失ったときこそ「漫画を描くのが好きだ」って気持ちが肝心になってくるのです。

 自分の気持ちを確かめる方法は簡単です。暫く漫画を描かないでいるのです。傍らには白い紙と描くものを常に用意しておきます。やめたつもりでもそこについつい描いてしまうようでありましたらその人は漫画を描くのが好きだといえます。尚且つ、そうすることによって喜びを得るのであれば間違いないでしょう。

 スガアマはこれまで漫画によって嬉しい目に逢ったり悲しい目に逢ったりいろんな目に逢わせられました。知人に作品を誉められたり、出版社に投稿して受賞したりもあったし、持ち込みに出向いては編集者さんから原稿を突っ返されたり「プロ諦めろ」と暴言を吐かれた事もありました。作品をあーだこーだボロクソ指摘され、自分の生き方や性格まで批判された気分になり、なげやりになってプロになる夢を捨てようと思った事もありました。それでもペンを握り続けている理由はただひとつ、「漫画を描くのが好きだ!」って気持ちなんです。そうやってスガアマは今も漫画を描き続けています。

 苦労を背負い込むハメにもなるってのに、何故「好き」だけで続けていられるのか?
・・・理由なんてありません。「好きなものは好き!」ただそれだけです。
好きなものを続けるには苦労だっていとわない!上があるなら上を目指す!
自分でさえ自分を止めることなんてできない、だって仕方ないでしょ、
・・・好きなんだから!

改めて訴えます。漫画を描くのに一番大事なのは「漫画を描くのが好きだあー!」って気持ちだって事を。
夢を叶える為にもその気持ち、是非大事にしてください。

・「見たもの聞いたものすべてがマンガネタ状態」の能力を手に入れる

 マンガネタを得るのに一番必要なものはなんといっても洞察力、想像力でしょう。

 スガアマはマンガネタを探すようになってからなんだかいろんなものが疑問に思えて仕方なくなりました。例えば、どうして牛は”うし”って言うのかとか、映画などでビル街にゴジラのような巨大な生き物が出現すると何故みんな逃げだすのかとか。ちょっとあまのじゃくになりがちですが、そういう素朴でどーでもいい疑問からマンガネタが生ずる可能性があります。そして、それらの疑問の原動力になっているのが洞察力、想像力です。

 洞察力、想像力を磨くにはひとりでジックリ観察するのが一番です。例えば誰かと待ち合わせするとします。そういう時は、ちょっと約束の時間より早めに出て待ち合わせ場所で辺りを見回してジーッと観察してる事です。そうすると「あ、あんなところに家が・・・」とか、「あんなところに清掃員専用通路が・・・」とか普段気付かないものが見えてくるはずです。それができたら今度はそれについて想像してみます。「あそこに家を建てたらあんなことしてこんなことして・・・」なんて考えてみたり、「あの暗闇には得体の知れない怪物が潜んでいたり・・・」なんて想像したり、結構楽しいもんです。ジックリする場所については電車の窓辺なんかもお薦めのポイントです。

 実際、漫画を描く者には訳分からない物事に対して真剣に悩みや疑問をもっている者がいっぱいいます。きっとそういうのの頭の中は普通の人では想像もできない世界が広がっていることでしょう。スガアマはオカルトものやファンタジーものにはあまり興味はありませんが、多分その中の1人です(=^^=)

 洞察力、想像力を磨くことで、マンガネタのGET率はぐんと高くなります。先ほどスガアマが述べたことをマスターしたら身近でたあいのないものがあなたの大事なマンガネタに変わるかもしれません。また、いろいろ見て歩くことによって背景を描く際大いに参考になりますので、思い立ったら街中に出て、ジッ・・・・・・・・・・クリ辺りを観察してみましょお!(但し、場所によっては怪しまれるので要注意^^;)


・自分のスタイルを確立しようとしている人たちへ

 「自分のスタイルを確立する」ときくと聞こえはいいでしょうが、裏をかえせば「自己流になる」ということで、基礎を全く知らないでそれにハシると後悔します。ですから”「好きだあー!」っていうのが一番大事”でも述べたように、定期的に漫画雑誌を読んだり他の漫画描きさんとの交流を図るなどして漫画に関する新しい情報を常に把握していく努力が必要です。特に独学で漫画を描いている人なら尚更のことです。単に自分で描いて自分で読んで楽しむのなら文句は言いません。ができるだけ沢山の人に読んで貰いたい漫画を描くのであればこれからスガアマが述べる体験談に少しでも耳を傾けて欲しいと思います。

 社会人になるまでスガアマは大学ノートに夢中で漫画を描いてきました。そうするにあたり、一番影響された漫画家は高橋留美子です。よって、何も考えないで描いていたスガアマの漫画はいつの間にか高橋先生の漫画をパクるような作風になってしまい、作品を見た友人にも「『めぞん一刻』化している」などと言われる始末です。

 プロの漫画描きさんに・・・しかも自分の大好きな漫画描きさんの作品に似ていると言われると一見光栄な気がしますが、決して自分には誉め言葉には聞こえませんでした。「なんだよ!お前はあたしが先生の漫画パクってるって言いたいのか?」って言ってしまいそうでした。でも現にそうだというならこれは自分の作風を開発しなきゃあならないなあって気がしてきました。

 そしてスガアマは自分流の漫画を描くのに今までに描かなかったジャンルのものにアタックしたり絵の感じをハードなものにしたりといろいろ考えて実行に移してみました。それはそれでいい結果に結びついたのですが、自分流の漫画を目指す為に外界からの情報までシャットダウンしたのは大きな間違いでした。5年間、なんだかんだ努力したつもりでしたが結局スガアマは編集者さんから見限られ、今まで預ってもらっていた原稿を全て突っ返されました。自分の作風を見つけることに夢中になりすぎて”漫画を描く上での基本”をすっかり見落としてしまっていたからです。

 漫画を描く上での基本・・・それは読者を第一に考え、尚且つ楽しませる漫画でなくてはならないというものです。20歳当時、スガアマは「漫画は自分の意見を主張する場」とだけ考えていました。ですから「自分だけ理解できればいいや」みたいな作風・・・即ち、編集者がよく使う”独り善がり”な作品を作るようになっていたのです。この場合、自分の意見を漫画に反映する事が問題ではなく、読者を納得できるようなストーリーの組み立てが必要でした。

 漫画描きなら「今までになかった漫画を描きたい」と思うのは当然でしょう。が、その前に読み手を納得させるテクニックを取得するのが先決です。自己流に突っ走り、あくまでも独学を目指そうとしているならもう一度自分の作品と世に出回っている作品とを比較してみてください。そして誰かに自分の作品を見てもらってください。で、もし違和感を感じたり納得のいかないコメントをもらったとしても決して落ち込んだり世間に不満を持ってはいけません。酷な言い方ですが、読み手を納得させることができなかった自分が悪いのです!例え辛辣な内容であれ、他人のご意見やご指摘は必ず後のストーリー創りの糧になります。「言われてみれば・・・」と思った事は素直に受け入れ、あとはただひたすら勉強しましょう。

 スガアマは自分の漫画がレベルアップするのであれば何年でも勉強したいと思っています。だって、できるだけ沢山の人に自分の作品を見てもらうのが自分の夢ですから。

・負け犬スガアマの漫画描きライフ

 スガアマが初めて投稿したのは17歳の時です。当時は高校で落ちこぼれて不登校を繰り返し、進学するか退学するかの瀬戸際に立たされていました。3学期の期末テストの前日、不登校中のスガアマは父と学校に出向き正式に退学を申し出ようとしましたが、「高校を卒業しなかったら一生後悔するぞ」と担任に止められました。でもこれ以上今の学校で勉強する気がなかったスガアマは高校を中退してプロの世界へ突っ走った漫画描きの話を思い出し、こう提案しました。「自分の描いた作品をある雑誌社の新人賞に応募して賞をもらったら学校を辞めてそっちの世界に入る、受賞できなかったら今の学校に留まる」と。が、当時学校の漫画部のなかでもとりわけ絵のヘタなスガアマの作品は受賞できる訳もなく、結局その学校に留まり、まあなんとか卒業しました。

 前回は郵送での投稿でしたが、自分の作品が世にどう思われるのかどうしても確かめたくなったスガアマは19の時、初めて持込を決意しました。そして、バブル崩壊で失業中だった期間を利用して作品を仕上げ、秋田書店の編集者さんにアポを取ってそれを見せに家を出ました。やはり第一印象が大事ということでスーツ姿に馴れないハイヒールを履いていったスガアマ。まさかあんな事になろうとは・・・!持ち込みに行く前に何度も場所をチェックした筈でありましたが、事もあろうに降りた駅の出口を間違え、ひたすら秋田とは逆の方向に歩いていってしまったのです。行けども行けどもそれらしい建物は見当たらず、あともう少し行けば見えるかもなんて考えながら段々駅から離れていってしまいました。が、いい加減おかしいと思ったスガアマは近くにあった交番に駆け込み、地図を見せてもらうと・・・おいおい!ここは目的地とは別の区じゃねーか!慌てて引き返すスガアマ。途中電話で何度も編集者さんに謝り、急いで元来た道を戻り、秋田書店のビルへ到着したのです。

 余裕で着くはずが、融通の利かなさと勘違いのせいで約束の時間から1時間30分も遅れてしまいました。が、編集者さんに近くの喫茶店で作品を見てもらうことになってひとまず安心。でも原稿を見られている間は緊張と恥ずかしさでまともに頭を上げることができませんでした。そして、原稿を読み終わり編集者さんがこちらを向きました。うう〜〜〜心臓が止まりそお〜〜〜〜!!!そして次の瞬間彼はこう言ったのです。「絵がヘタ」それから「ストーリーがありきたり」だと。(はあ・・・やっぱりな・・・)なんとはなく自分の能力の足りなさを理解していたつもりでしたが、他人にこうまであからさまに言われるとなると本当にショックでした。が、ジョークのセンスだけは誉めてくれました。その後はいろいろアドバイスを受けたのでありますが、残念なことに、どんな内容だったかはよく覚えていません。(初めて他人の意見が聞けたんだからそれだけでもヨシとしよお♪)両手で原稿の入ったカバンを抱えながら帰りの電車の中でスガアマはそう思いました。1時間30分も待ち、その上ヘタクソな原稿を読んでくれた編集者さんに感謝!喫茶店でドリンクおごってくれたことにも感謝してます。

 持ち込みから暫く日にちが経つと、あの感激は口惜しさに変わっていました。(くそう!何がなんでも絵上手くなってやる!)小学生の頃から図工、美術の成績2以上取ったことのないスガアマ。ハッキリいって急に上手くなる訳がないのでありますが、少なくとも1年以内にはもう一度持ち込みするつもりでありました。っていうのも前回の持ち込みの際に編集者さんが最後に言った「また描いてきてね。」の一言がどうしても忘れられなかったのです。(多分気休めか商売で言ったのかもしれないけど、ひょっとしたら・・・)その意図が全然掴めないままスガアマはムチャクチャ描きまくりました。ストーリーが気に入らなくて途中2、3回描きなおしましたがなんとかできあがり、郵送で送りました。が、あとで原稿のコピーを何回も読んでいくうちだんだん送ったことに後悔し始めたんです。(やばい!送らなきゃよかった!)その送った原稿というのが『IN THE FOREST』という作品で、社会に恨みを持ったレズビアンの女子高生が同じ年頃の少女を自宅に監禁して暴力振りまくるというイタリア映画の『アタメ』みたいな話でした。そして、自分の構想ノートには「今回の作品が入賞しなかったら農薬飲んで死ぬ!」と約束してありました。(どうしよう・・・約束は守らなくてはならないし・・・)投稿してから1ヶ月経っても何の連絡も来ません。スガアマはホームセンターの売り場で農薬を手に取りながら呆然としました。(ちなみにそこで売ってた農薬は全て無害^^;)そして忘れもしない1月28日・・・。友人の家から帰宅したスガアマに一通の現金書留が届きました。見ると宛名は秋田書店!そして封書にはボールペンで「期待賞」と書かれてあり、中から5,000円札一枚が出てきました。でもまだ信じられなくて雑誌の次週号を見ると・・・なんと、見覚えのあるカットが載っているではありませんか!やっと自分の作品が受賞したのを実感できたスガアマ。興奮して昼飯も喉を通りませんでした。

 喜んだのもつかの間、スガアマは批評を見てガクゼンとしました。「絵は未熟でストーリーは独りよがり」!じゃあなんであんなヘタクソな暴力漫画に賞をくれたのか?それが知りたくてすぐさま次回作を描きあげ、秋田に持ち込むつもりでしたが、思うようにペンがハシらず、結局断念しました。当時はそれほど意識はありませんでしたがやはり、あの批評の言葉は自分にとって大変なショックだったのです。そして今も、このショックはしこりとなって心の奥底に残っています。

 その後、秋田には「何年かかるか分からないけど必ず作品を仕上げて持ち込みます。」とハガキを出して懸命に修行に取り組みました。そうこうしているうちに5年経ち、スガアマは再び作品を仕上げて秋田に持ち込みに行きました。当時お世話になった編集者さんは健在でしたが、スガアマのことはすっかり忘れているようでした。で、なにやらアンケートを書かされ、原稿を読んでもらいましたが、あまりいい返事はもらえませんでした。とりあえず原稿は預ってもらいましたが、次回に持ち込んだ際に期待賞をくれた作品共々突っ返されました。その際に編集者は「あなたに合った出版社が他にある、絵のヘタな漫画でも取り合ってくれるような・・・」と言ったのです。それを聞いたスガアマはもうこの人にはついていけないと思いました。(ついていけない理由は他にもありましたが。)その後、縁が切れたことに感謝しながら岐路につきましたが、これで振り出しに戻ったかと思うと不安でたまりませんでした。(25歳の主婦にもまだ望みはあるだろうか?)暫くスガアマは何もしないで部屋でぼおーっとしてました。が、何もしないのも嫌になり、何気にテレビに電源を入れてみると、外国のほうでは熟年になってからいろいろな方面で活躍している人たちが沢山いるという話を聞きました。彼ら曰く「チャンスは40を過ぎてから訪れる」と。それを聞いてスガアマもまだまだ頑張れると思い、もう一度原稿を持って今度はB出版社に乗り込みました。

 案内係のいう事に従ってエレベーターで登ってみると、急なり編集室にたどりつきました。横を見ると狭いスペースがあって、そこには自分以外に持ち込みに来た人たちが沢山いて編集者さんに原稿を読んでもらっていました。スガアマはそのスペースではなく、奥の窓辺に座らされ、2人の編集者さんに原稿を見てもらいました。秋田とは違ってなんともなごやかな雰囲気でアドバイスをもらい、その出版社を後にしました。別れ際、秋田で突っ返された作品の話をしたら「持ってきて!」と言われましたが、見限られるのが恐くて結局持って行きませんでした。

 その後6年間、スガアマはどの出版社にも投稿しませんでした。「自分でカンペキと思った作品を仕上げるまでは投稿も持ち込みもしない!」と誓ったのですが、今思うとその考えは間違っていたように思います。例えクソな作品だと思っても、編集さんが「持ってこい!」と言ってくださったなら持ち込むべきでした!他人の目に触れる機会を少しでも多く作り、指摘してもらい、直したほうがいいと思えば直す、その行為が上達への近道だと思うからです。

 持ち込みを行わなかったスガアマはその間、ネットを中心に作品を描いて公開するなどの活動を行ってきました。が、それでもまだ自己満足の世界に閉じこもっていました。プロを目指すといいながら自分の為だけに漫画を描いていたのです。ところがある会員制サークルとの出会いにより、その姿勢が変わりました。自分の作品が載った会誌と共に、読んでくれた会員さんからご感想やご意見などを書いた手紙がたくさん送られてきたのです。(お粗末なものにも関わらず、多くの方が目を通してくださった・・・!)そのご好意にカンゲキしたスガアマは会員さん方にもっと喜んで貰える作品が描きたい一心で、漫画の学校へ通い、腕を磨く事を始めました。

 29歳当時はプロになる事を半ば諦めかけていましたが、こうして漫画を描く仲間と出会い、作品を描いたり見せたりする機会を増やしたことで再びプロへの夢に火が付きました。在学中、持ち込み連続7件行ったおかげで今まで築き上げた作風を殆どブチ壊すハメになりましたが、それでも「努力は結果を裏切らない!」と信じ、泣きながら前へ進みました。

 そして現在は漫画の学校を卒業し、サークルにて活動を行いながら持ち込みにチャレンジしてきましたが、現在は独自でサークルを立ち上げ、個人誌の制作に励んでいます。まだミジュクな点が多いですが、ゆるぎない情熱と多少の自信を胸に、今後もペンを握り続けることでしょう。

・漫画家になるためには?

 ここでは建設的にプロになれるだろうと思われるルートを模索したいと思います。

その1 プロを目指す同士を見つける
 プロになりたいのであればそれなりに経験や情報も必要になるでしょう。まずは自分の近くに同じ夢を持つ同士を見つけてください。どこぞの同人グループでもどこぞの学校の漫画研究会でも構いません。同人誌を作っているところであれば出版技術なども知ることができるし、仲間同士励みになると思います。

その2 漫画の専門学校で勉強する
 スガアマの家はビンボーだったのでとても行く気になれず断念しました。でもプロになりたければ絶対行くべきだと思います。最近では手頃な通信添削形式のものもありますが、お金と時間に余裕があればじかに歩いて教わりに行くことをお薦めします。費用は私の知っているところで年間80万円くらい、期間は1、2年です。基礎知識を知った上、技量も上達するばかりか出版社に紹介してもらったりプロ作家のアシスタントにも推薦してもらえるかもです。

その3 出版社に持ち込む
 都心に近いところに住んでいるのであれば一度はやってみるべきです。編集者さんの意見がダイレクトにきけるし、原稿を見てもらう場所が雑誌の編集室であればプロのナマ原稿も拝めるチャンスがあります。それだけでもいい勉強になります。持込に行く前には必ず編集者さんにアポを取ってください。ここでの第一目標は編集者さんに原稿を預ってもらうことです。その原稿は次回の新人賞か何かに自動的にエントリーされます。そして賞をもらうとそれに応じて賞金がもらえます。その後担当の編集者さんが付いて指導してもらえたり、プロ作家のアシスタントにも推薦してもらえます。

 出版社から遠いところにお住まいの方は郵送もできます。(原稿を見られるのが恥ずかしい場合もこのテに限ります^^;)この場合、原稿を入れた封筒には厚紙を同封し、表には赤い字で「2ツ折厳禁!!」と書いて送ります。この方法だと上手いヘタ関係なく賞にエントリーされますが、入賞しないと批評がもらえません。(そうじゃないところもあるかも?)切手と封筒を同封すれば(そうせずとも)作品を返送してもらえるところもあります。まずは投稿先の雑誌を見るなり出版社に問い合わせてみるなりして投稿に関する注意事項を確認してください。

その4 プロ作家のアシスタントになる
 自分がプロになった場合に作品を仕上げるプロセスを学ぶためにもこの方法は必要不可欠です。漫画雑誌を見るとページの隅っこによく「※※先生のアシスタント募集!」なんて書いてあると思います。アシスタントには応募資格があり、年齢指定や性別指定、”ドコソコに通える場所に住んでいて、コンなものが描ける人”なんて具合が多いです。まずは試作品を描いて送ってみましょう。採用されたら何ヶ月か仕事場で働き、認められれば正式なアシスタントになれます。この方法なら働いてお給料をもらいながら漫画製作の勉強もできます。経験者の多くは絵がプロ並に上達し、センスも磨かれる為、新人賞の受賞候補にもなりやすい特性を持っています。
が、アシスタントは過酷な時間労働を余儀なくされ、生活や他の活動に支障をきたしかねないデメリットもあります。残業の多い会社に就職するのと同じだと考えたほうがよいでしょう。


 スガアマが実際体験したり他の漫画描きさんと交流した結果、以上の方法を知ることができましたが、必ずしも「これでプロになれる!」とは限りません。そのチャンスが増えるという程度です。以前世話になった秋田の編集者さんは「プロになれる確立は50人に1人だ」と申しておりました。それを考えたら決して生半可な気持ちではいけないでしょう。腹をくくって富士山のてっぺんから飛び降りるぐらいの覚悟が必要です。そして地道に一歩一歩腕を磨きながら前進するのみです。

プロ漫画描きへの扉はいつでも開いてます!
出版社の編集さんは熱意のこもった作品との出会いを待ち望んでます!
チャンスは誰にでも公平に与えられています。
この世界に飛び込むか否か、それを決めるのはあなたしかいないのです!


 最後にプロ漫画描きを目指すあなたにスガアマの好きな言葉を捧げます。

         自分の力を信じて努力すれば夢は必ず叶う!

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