- 食中毒予防等、食品の安全性を確保する目的のものとしては食品衛生法が有ります。
- この法律により、品名、消費/品質保持期限、製造者名、添加物、主要原材料等、表示すべき項目が
品目別に規定されています。
- 法律の目的は、「飲食に起因する衛生上の危害の発生(食中毒などのこと)を防止し、公衆衛生の向上および増進に寄与すること」で、
逆に言うと、強制力を伴う規制であるが為に対象範囲も限定される性格と考えられます。
- 法律内容は、キーワードとして「食品衛生法」(多すぎるときは「第一条」とのAND)を用いインターネット検索すると、
全文を掲載したホームページが何ヶ所か見つかるはずです。
- なお、衛生管理の手法として、危害分析重要管理点(ハセップ HACCP:Hazard Analysis Critical Contorol Point)
システムの導入が進められています。
- 食品、農林水産物の品質表示を目的とするものとしてはJAS法が有ります。
- JAS法(正式名は、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)は、農林水産物の
「品質表示基準」を定めるとともに、基準に適合したものにJASマーク(右図)を付けることを認める制度を規定しています。
- JAS法は今回の改正で、従来は限定された農林水産物(ハム、即席麺等64品目)のみが対象であった
表示義務が、「一般消費者向けのすべての飲食料品」が対象となります。
- この改正により、表示基準も従来の個別基準から国際的な(FAO&WTO CODEX)「包装食品一般表示基準」に整合されたものになるとのことです。
- なお、表示は義務となっても、JASマークそのものは従来通り
任意のマークであり、マークのあるものが基準を満たしている証明にはなっても、
マークの無いもは品質が劣る、と必ずなるわけではありません。
- JSA制度や国際規格(CODEX)については
(社)日本農林規格協会(http://www.jasnet.or.jp/)
をご参照ください。
- JAS類似の制度としては、各県が特産物を対象としたものや、特定食品を対象としたものも有りますので、
後述の、くらしのマーク辞典(食品編)もご参照ください。
- また、JAS関連については「JAS法」というキーワードでインターネット検索を行うと、多くの情報
(日本エアシステムの情報も混ざりますが)が得られます。個人のHPにも結構有用な情報も有りますし。
- うそ、ごまかし、不正表示から消費者を保護する目的のものとしては不当表示防止法が有ります。
- 正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といい、略称「景表法」というようです。
- 対象は食品限定されたものではなく、誤った認識/評価を生じさせるような表示等を禁じ、
消費者が正しい判断を行えるよう規定されています。
- ただ分野や品目によっては、表示/判断基準が明確になっていない場合もあり、
新しい商品の場合、業界の自主基準すら確立できていないこともあるようですので、
個々の対象について、生産・流通・消費者の認識等の実態を調査・確認する必要がありそうです。
- その他
- 内容量などについては計量法
- 栄養表示基準を定めた栄養改善法
- 生産(メーカ)業界の定めた自主基準を認定する公正競争規約
- 厚生省、農林水産省の通達や行政指導(!)
- など、各種有るようで、私のCPU処理能力を超えているようです。(^^;)
JASマーク等の実物(図柄)は、前項目でご紹介した愛媛県生活センターの運営するホームページの
くらしのマーク辞典(食品編)
(http://www.pref.ehime.jp/ecc/mark/index41a.htm)をご覧ください。
ここには、JASマーク、特定JASマーク、飲用乳の公正マーク、特殊栄養食品マーク、ふるさと認証食品マーク等、種々のマーク(図柄)とその説明があります。
国民生活センターのくらしの豆知識
(http://www.kokusen.go.jp/mame/index.html)の中に食生活の知識という項目がありますが、
この中にも
- 改正されたJAS法
- 食品の表示マークにはどんなものが?
等、関係する解説があります。