年間最多表彰台・入賞・完走

2003.9.23 Updated
2003.11.30 Updated

ここでは、表彰台、入賞、完走の年間最多記録を年別に並べました。 チャンピオンになるには、勝利よりも表彰台や入賞の数の方が重要であることがわかります。

1950年代

年平均7.4戦とGP数が少ない時代で、入賞率・完走率が100%という記録が残っています。 表彰台・入賞・完走の3部門をすべて単独で制したのは5度あり、うち3度はファンジオでした。 逆に3部門無冠でチャンピオンになったのも2度あります。 52年アスカーリと55年ファンジオはチャンピオン・勝利・PP・FL・LL・表彰台・入賞・完走の8冠王です。 ちなみに、この時代の完走とは、チェッカーフラッグを受けた者という定義です。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
1950 6 ファリーナ ファジオーリ 5 83.3% ファジオーリ 5 83.3% ファジオーリ 5 83.3%
1951 7 ファンジオ ファンジオ 4.5 64.3% ファンジオ 6 85.7% ファンジオ 6 85.7%
ゴンザレス ロジェ
1952 7 アスカーリ アスカーリ 6 85.7% アスカーリ 6 85.7% アスカーリ 6 85.7%
1953 8 アスカーリ ファリーナ 5 62.5% ホーソン 7 87.5% ホーソン 8 100.0%
1954 8 ファンジオ ファンジオ 7 87.5% ファンジオ 8 100.0% ファンジオ 8 100.0%
1955 6 ファンジオ ファンジオ 5 83.3% ファンジオ 6 100.0% ファンジオ 5 83.3%
1956 7 ファンジオ ベーラ 5 71.4% ファンジオ 5.5 78.6% ベーラ 6 85.7%
モス
1957 7 ファンジオ ファンジオ 6 85.7% ファンジオ 6 85.7% ファンジオ 6 85.7%
1958 10 ホーソン ホーソン 7 70.0% ホーソン 9 90.0% ホーソン 8 80.0%
1959 8 ブラバム ブラバム 5 62.5% ブラバム 6 75.0% トランティニアン 7 87.5%


1960年代

年平均9.9戦。3部門制覇は4度。 60年ブラバムは3部門無冠でチャンピオンになっています。 64年サーティースと67年ハルムは勝利・PP・FL・LLで無冠ながら、着実に表彰台と入賞でチャンピオンになりました。 63年クラークが8冠王。なお、66年より90%以上周回が完走と定義されました。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
1960 9 ブラバム マクラーレン 6 66.7% マクラーレン 7 77.8% マクラーレン 7 77.8%
1961 8 P・ヒル P・ヒル 6 75.0% P・ヒル 6 75.0% P・ヒル 7 87.5%
1962 9 G・ヒル G・ヒル 6 66.7% G・ヒル 8 88.9% G・ヒル 8 88.9%
1963 10 クラーク クラーク 9 90.0% クラーク 9 90.0% クラーク 9 90.0%
1964 10 サーティース サーティース 6 60.0% G・ヒル 6 60.0% ギンサー 9 90.0%
ギンサー
サーティース
1965 10 クラーク クラーク 6 60.0% G・ヒル 9 90.0% G・ヒル 9 90.0%
G・ヒル
1966 9 ブラバム ブラバム 5 55.6% ブラバム 6 66.7% ブラバム 6 66.7%
リント リント
1967 11 ハルム ハルム 8 72.7% ハルム 9 81.8% ハルム 9 81.8%
1968 12 G・ヒル G・ヒル 6 50.0% ハルム 7 58.3% ハルム 8 66.7%
スチュワート G・ヒル
G・ヒル スチュワート
1969 11 スチュワート スチュワート 7 63.6% スチュワート 8 72.7% ベルトワーズ 9 81.8%


1970年代

年平均14.4戦。3部門単独制覇は75年ラウダのみ。ラウダはフェラーリ時代の75〜77年に3年連続3部門1位となっています。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
1970 13 リント リント 5 38.5% ハルム 7 53.8% ペスカローロ 10 76.9%
イクス
1971 11 スチュワート スチュワート 7 63.6% スチュワート 8 72.7% ペテルソン 9 81.8%
スチュワート
1972 12 フィッティパルディ フィッティパルディ 8 66.7% フィッティパルディ 8 66.7% ハルム 10 83.3%
ハルム
1973 15 スチュワート スチュワート 8 53.3% スチュワート 12 80.0% ハルム 14 93.3%
1974 15 フィッティパルディ フィッティパルディ 7 46.7% レガッツォーニ 11 73.3% フィッティパルディ 12 80.0%
レガッツォーニ G・ヒル
  レガッツォーニ
1975 14 ラウダ ラウダ 8 57.1% ラウダ 12 85.7% ラウダ 13 92.9%
1976 16 ハント ラウダ 9 56.3% ラウダ 10 62.5% プライス 12 75.0%
ハント シェクター
  マス
  ジャリエ
1977 17 ラウダ ラウダ 10 58.8% ラウダ 12 70.6% ロイテマン 13 76.5%
1978 16 アンドレッティ アンドレッティ 7 43.8% アンドレッティ 9 56.3% ラフィー 14 87.5%
1979 15 シェクター G・ビルヌーブ 7 46.7% シェクター 12 80.0% シェクター 13 86.7%
G・ビルヌーブ


1980年代

年平均15.7戦。3部門単独制覇は3度あり、うち2回はプロスト。プロストは88年に表彰台14回の年間最多記録(当時)したがチャンピオンになれず。 82年ロズベルグはわずか1勝ながら表彰台と入賞の多さがチャンピオンの決め手となりました。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
1980 14 ジョーンズ ジョーンズ 10 71.4% ピケ 10 71.4% ジョーンズ 11 78.6%
ジョーンズ ロイテマン
1981 15 ピケ ピケ 7 46.7% ピケ 10 66.7% ジョーンズ 12 80.0%
ロイテマン ロイテマン
1982 16 ロズベルグ ピローニ 6 37.5% ロズベルグ 10 62.5% アルボレート 11 68.8%
ロズベルグ ロズベルグ
1983 16 ピケ ピケ 8 50.0% ピケ 10 62.5% プロスト 12 75.0%
1984 16 ラウダ プロスト 9 56.3% プロスト 10 62.5% プロスト 11 68.8%
ラウダ ラウダ ラウダ
1985 16 プロスト プロスト 11 68.8% プロスト 12 75.0% プロスト 12 75.0%
ブーツェン
1986 16 プロスト プロスト 11 68.8% プロスト 13 81.3% プロスト 13 81.3%
1987 16 ピケ ピケ 11 68.8% ピケ 12 75.0% ピケ 13 81.3%
1988 16 セナ プロスト 14 87.5% プロスト 14 87.5% プロスト 14 87.5%
セナ
1989 16 プロスト プロスト 11 68.8% プロスト 13 81.3% プロスト 13 81.3%


1990年代

年平均16.2戦。3部門単独制覇は3度。94年シューマッハは3部門無冠でチャンピオンになっています。 セナ、プロスト、アーバインが年間入賞14回、完走15回の当時の最多記録を樹立しました。 97年の表彰台数8回は近年では少ないと言えます。 93年プロストが8冠王。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
1990 16 セナ セナ 11 68.8% プロスト 12 75.0% ベルガー 13 81.3%
ラリーニ
1991 16 セナ セナ 12 75.0% セナ 14 87.5% セナ 15 93.8%
1992 16 マンセル マンセル 12 75.0% マンセル 12 75.0% アルボレート 14 87.5%
1993 16 プロスト プロスト 12 75.0% プロスト 13 81.3% プロスト 15 93.8%
1994 16 シューマッハ D・ヒル 11 68.8% D・ヒル 12 75.0% パニス 14 87.5%
1995 17 シューマッハ シューマッハ 11 64.7% シューマッハ 12 70.6% シューマッハ 13 76.5%
1996 16 D・ヒル J・ビルヌーブ 11 68.8% D・ヒル 12 75.0% J・ビルヌーブ 13 81.3%
1997 17 J・ビルヌーブ J・ビルヌーブ 8 47.1% シューマッハ 13 76.5% アレジ 14 82.4%
シューマッハ
1998 16 ハッキネン シューマッハ 11 68.8% ハッキネン 13 81.3% シューマッハ 13 81.3%
ハッキネン ハッキネン
 

 

アーバイン
J・ビルヌーブ
1999 16 ハッキネン ハッキネン 10 62.5%  アーバイン 14 87.5%  アーバイン 15 93.8%




2000年代

2002年にM・シューマッハが全戦表彰台・入賞・完走を達成。8冠王(PPのみモントーヤと分ける)。
2003年のM・シューマッハは表彰台のみ逃し7冠。

  GP チャンピオン 最多表彰台 最多入賞 最多完走
ドライバー ドライバー GP 表彰率 ドライバー GP 入賞率 ドライバー GP 完走率
2000 17 M・シューマッハ M・シューマッハ 12 70.6% ハッキネン 14 82.4% ハッキネン 14 82.4%
2001 17 M・シューマッハ M・シューマッハ 14 82.4% M・シューマッハ 15 88.2% アレジ 16 94.1%
2002 17 M・シューマッハ M・シューマッハ 17 100% M・シューマッハ 17 100% M・シューマッハ 17 100%
2003 16 M・シューマッハ ライコネン 10 62.5% M・シューマッハ 15 93.8% M・シューマッハ 15 93.8%


どの部門がチャンピオンに最も近いか

最多表彰台は、最多勝よりも確率が高くなっています。 勝てなくても、ポイントを稼ぐことが大事。98年のハッキネンは、ハンガリーとイタリアでトラブルに見まわれたが、あきらめずに稼いだ4ポイントが最後に効きました。

    最多表彰 最多入賞 最多完走
1950年代 10 7 70% 8 80% 6 60%
1960年代 10 9 90% 8 80% 7 70%
1970年代 10 8 80% 8 80% 4 40%
1980年代 10 9 90% 9 90% 8 80%
1990年代 10 8 80% 6 60% 4 40%
2000年代 4 3 75% 3 75% 2 50%
トータル 54 44 81% 42 78% 31 57%


ドライバー別・部門1位回数(表彰台・入賞・完走)

このランキングではプロストがトップ。しぶといG・ヒルとハルムが上に来て、速さのセナとクラークが下がりました。

順位 ドライバー 最多表彰 最多入賞 最多完走 合計 チャンピオン
1 プロスト 6 7 7 20 85,86,89,93
2 シューマッハ 6 5 4 15 94,95,00,01,02,03
3 ファンジオ 4 5 4 13 51,54,55,56,57
4 G・ヒル 3 4 4 11 62,68
5 ラウダ 4 4 2 10 75,77,84
6 スチュワート 3 4 2 9 69,71,73
6 ハルム 1 4 4 9 67
8 ピケ 3 4 1 8 81,83,87
9 ハッキネン 2 2 2 6 98,99
10 ブラバム 2 2 1 5 59,60,66
10 セナ 2 1 2 5 88,90,91
10 ホーソン 1 2 2 5 58
12 クラーク 2 1 1 4 63,65
12 フィッティパルディ 2 1 1 4 72,74
12 J・ビルヌーブ 2 0 2 4 97
12 ジョーンズ 1 1 2 4 80
12 ロイテマン 1 0 3 4  
18 D・ヒル 1 2 0 3 96
18 ファジオーリ 1 1 1 3  
18 アスカーリ 1 1 1 3 52,53
18 マクラーレン 1 1 1 3  
18 P・ヒル 1 1 1 3 61
18 リント 1 1 1 3 70
18 レガッツォーニ 1 1 1 3  
18 ロズベルグ 1 1 1 3 82
18 シェクター 0 1 2 3 79
18 アーバイン 0 1 2 3  
28 サーティース 1 1 0 2 64
28 アンドレッティ 1 1 0 2 78
28 マンセル 1 1 0 2 92
28 ベーラ 1 0 1 2  
28 G・ビルヌーブ 1 0 1 2  
28 ギンサー 0 1 1 2  
28 アルボレート 0 0 2 2  
35 ゴンザレス 1 0 0 1  
35 ファリーナ 1 0 0 1 50
35 イクス 1 0 0 1  
35 ピローニ 1 0 0 1  
35 モス 0 1 0 1  
35 ハント 0 1 0 1 76
35 ロジェ 0 0 1 1  
35 トランティニアン 0 0 1 1  
35 ベルトワーズ 0 0 1 1  
35 ペスカローロ 0 0 1 1  
35 ペテルソン 0 0 1 1  
35 プライス 0 0 1 1  
35 マス 0 0 1 1  
35 ジャリエ 0 0 1 1  
35 ラフィー 0 0 1 1  
35 ブーツェン 0 0 1 1  
35 ベルガー 0 0 1 1  
35 ラリーニ 0 0 1 1  
35 パニス 0 0 1 1  
35 アレジ 0 0 1 1  
35 ライコネン 1 0 0 1  

 

総部門1位回数(勝利・PP・FL・LL・表彰台・入賞・完走)

シューマッハがついにトップに立ちました。

順位 ドライバー 最多勝 最多PP 最多FL 最多LL 最多表彰 最多入賞 最多完走 合計 チャンピオン
1 シューマッハ 6 5 6 6 6 5 4 38 94,95,00,01,02,03
2 プロスト 6 2 5 4 6 7 7 37 85,86,89,93
3 ファンジオ 6 6 5 4 4 5 4 34 51,54,55,56,57
4 スチュワート 4 2 3 5 3 4 2 23 69,71,73
5 クラーク 4 5 5 4 2 1 1 22 63,65
6 ラウダ 2 2 4 2 4 4 2 20 75,77,84
6 セナ 4 6 0 5 2 1 2 20 88,90,91
8 ピケ 1 2 3 2 3 4 1 16 81,83,87
9 ハッキネン 2 2 3 2 2 2 2 15 98,99
10 G・ヒル 2 0 0 1 3 4 4 14 62,68