工作部版PBeMディプロマシー公式ルール 第1版

1 ユニット

1−1 ユニットの種類と制限

ユニットには以下の2つの種類があります。

  1. 陸上ユニット(陸軍:A)
  2. 海上ユニット(海軍:F)

陸上ユニットは基本的には陸上のみ移動できます。海上ユニットの輸送コマンドで海を渡ることができます。
※例外:Denmark〜Sweden間は陸軍単体でも渡れます。…地図上ではつながっているように見える、という話もありますが。

海上ユニットは1つの海域で隣接している陸地間または、隣接している海域に移動できます。
例:Edinburghから海軍が移動ことを考える。隣接する陸地はClyde、Yorkshire、Liverpool、隣接する海域は移動可だが、陸地は隣接しているからといって移動ができるとは限らない。ので、「1つの海域で隣接している陸地」かを考えてみる。EdinburghとClydeは、Norwegian Seaに双方隣接している。YorkshireとNorth Seaは、North Seaに双方隣接している。だから、この2エリアには、海軍でも移動はできる。だが、Liverpoolは隣接した海域がないので、海軍では移動できない。 海上ユニットの移動可能エリアの例

Bulgaria、St.Petersburg、Spainの3地域は2つの海岸をもつ地域です。
2つの海岸をもつ地域は、それぞれ海域の方角によって、South Coast、North Coast(南岸・北岸)というふうに分け、2つの海岸をもつ地域に入る海軍はどちらの海岸に入るのかを明記しなければなりません。このエリアから行われる海軍の移動、支援などは現在いる海岸に隣接していない地域にはできず、逆に隣接していない海岸に移動・支援することもできません。
2つの海岸を持つエリア、Bulgaria、St.Petersburg、Spainの図 ※Bulgariaは何故かSouth CoastとEast Coastであるが。元のマップがそうなんだから仕方ない。SpainはMid-Atlantic OceanからSouth Coast、North Coastどちらへも行けるので特に注意。

Kiel,Constantinople,Denmark,Swedenの4エリアは2つの海岸をもっているように見えますが、これを1つとして扱います。つまり、この4エリアは陸軍でも海軍でも自由に出入りできるエリアです。
例:Aegean Sea→Constantinople→Black Sea、Skagerrak→Sweden→Baltic Sea、Helgoland Bight→Kiel→Denmarkのような移動は可能。 2つの海岸を持っているように見えるが、それを一つとして扱うエリア

1−2 ユニットの生産と消滅

各年の秋が終了した時点で、占領している補給都市の数に応じて各国が持てるユニットの数が決定されます。
各国が所有できるユニットの数は占領している補給都市と同じ数です。
ユニットが補給都市より多い、若しくは少ない場合、補給都市と同じ数になるようにユニットを生産、若しくは消滅させます。
ちなみに、春ターン終了後に補給都市に部隊を入れても占領にはならず、秋に移動してしまえば通過しただけの扱いになります。

生産する場合は、本国の補給都市より生産します。本国の補給都市にユニットがすでにいる場合は、空いている都市の数までしか生産できず、すべて埋まっている場合は生産できません。
ある国の本国都市を全て占領している場合は、自分の本国都市に加えて、その全て占領している国の本国都市からも生産が出来ます。
生産するユニットの種類は自由ですが、内陸に海上ユニットを生産することはできません。

消滅させる場合は、どのユニットを選ぶかは自由です。

2 命令書

2−1 行動命令書

行動命令書に書くコマンドには以下の4つがあります。

  1. 移動
  2. 待機
  3. 支援
  4. 輸送

1.移動

「移動」とは、あるユニットを別の隣接する移動可能なエリアへ動かすことです。
移動先で戦闘になることもあります。
同じ国の複数のユニットが同一エリアへ移動することはできません。

兵種 A move B

と書いてください。

2.待機

「待機」とは、ユニットがそのエリアに居続けることです。

兵種 A hold

と書いてください。

3.支援

「支援」とは、隣接する待機しているユニットがいるエリア、若しくは移動するユニットの移動先のエリアに対して行われる行動です。支援をすると、支援先の戦力が増えます。他国のユニットを支援することもできますが、自軍を撃退するような支援・行動はできません。
支援中のユニットがいるエリアに他国のユニットが移動してきた場合、そのユニットの支援行動はキャンセルされます。

自国ユニットが移動することを見越して、そのエリアへ移動してくる他の自国ユニットに支援が与えられていて、最初のユニットがスタンドオフで移動できなかった場合、他国が支援していた場合は命令が無効になるだけですが、自国のユニットが支援していた場合は、支援命令が変更されてもともとそのエリアにいたユニットのスタンドオフを支援に変更されます。 例:移動を見越した支援が、その支援されるはずのユニットが移動できなかった場合の図

陸上ユニットは海上エリアにいる海上ユニットを支援することはできません。
海上ユニットは海に面する陸上エリアを支援することができます。
2つの海岸をもつ地域にいる海軍から行われる支援は、現在いる海岸に接していない海上ユニットに支援することはできません。また、2つの海岸をもつ地域に接している海域からの支援も、接している海岸の海上ユニットにしか支援できません。 例:2つの海岸をもつ地域にいる海上ユニットの支援可能なエリア Mid-Atlantic Oceanは特に注意

兵種 A supp 国名(支援するユニットの行動)
例:F Eng supp England(F Nth move Bel)

と書いてください。

4.輸送

「輸送」とは、海上にいる(沿岸etcは不可)海軍ユニットが陸軍ユニットを輸送するための行動です。
輸送される陸上ユニットは、命令書には移動先を書いてください。
複数の海軍ユニットを使って、一回の行動で隣接する複数の海上エリアをまたがって輸送することも可能です。
輸送するユニットが他ユニットによって退却させられた場合、そのユニットの輸送行動はキャンセルされます(スタンドオフしただけでは輸送行動はキャンセルされません)
他国のユニットを輸送することもできます。
また、支援は輸送できません。

兵種 A carr 輸送するユニットの国名(輸送されるユニットの行動)
例:F Nth carr England(A Lon move Nwy)

と書いてください。

2−2 後退先指示書

仮結果1発表の後、スタンドオフなどによる後退先を指示するための命令書です。

命令書の結果で、移動が失敗して元々いたエリアに他の国の軍がいる場合は、その移動に失敗したユニットは別の場所に移動(退却)します。ここで、複数エリアに退却可能な場合に、後退先指示書で後退先を指示します。
その場合の退却場所は、一度元々いたエリアに移動して、そこから退却可能なエリアに退却します。退却可能なエリアとは、元々いたエリアに隣接していて、命令書でどのユニットも移動して来なかったエリアです。ただし、進入してきた敵ユニットが元々いたエリア、このターンにスタンドオフが発生したエリアへは行けません。
例:退却可能なエリアの例

複数のユニットが同一エリアに後退して来たとき、そこに後退してきたすべてのユニットは消滅します。行き場を失ったユニットも消滅します。

3 戦闘

3−1 戦闘の発生

行動命令書による行動で、同一エリアに複数のユニットが進入、もしくは待機・支援・輸送しているユニットがいるエリアに他のユニットが進入してきたときに発生します。

3−2 戦闘の解決

そのエリアに侵入しようとした勢力(待機含む)毎の戦力差(支援の数)でそのエリアにいられるユニットを決定します。戦力が最も大きかったユニットがそのエリアにいられます。
1:1だった場合は、双方元のエリアへ戻ります。(スタンドオフ)

スタンドオフの場合で、元のエリアに他の国の軍がいる場合は、そのスタンドオフしたユニットは別の場所に移動(退却)します。その場合の退却場所は、2−2後退先指示書に準じます。ここで、複数エリアに退却可能な場合は、後退先指示書で後退先を指示してください。

待機・支援・輸送しているユニットがいるエリアで戦闘が発生して、そのユニットが敗北した場合は、そのエリアから追い出されます。追い出された時、退却可能エリアへ退却します。もし退却可能エリアが複数ある場合は、後退指示書で後退先を指示してください。

以上


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