家庭の医学  I-017   子供に体罰                                         *K-012   家庭医学のTopへ
 
 体罰の是非を討論する気はありません。 しかし家庭で育児の段階に子供のお尻を叩くことまで否定することはないと考えます。 逆に数回は必要と考えます。 痛さを経験させることも必要です。 しかし小児科に頭を叩いて耳を痛がりますと受診したり、数日を経ても叩いた後が消えませんと受診するようなことは行き過ぎでしょう。
 
 親は叩くときには案外冷静さを欠き、ヒステリックに叩いているようです。 これでは効果はまったくなくて、これこそ指導の意味を欠く暴力行為です。
 
 子供の指導、教育 (家庭内の広義の) では納得させることが第一です。
 
 本来、家庭での‘体罰’、保護者が必要と考えた‘体罰’は“叱る”・“しつけ” に必要とした行動のはずです。
 
 ここでは ‘体罰’ を必要としない “叱る”・“しつけ” を実行されるように勧めます。
 
 一才を過ぎて言葉を話すようになれば、何事につけて話をして納得させられるものと理解して下さい。 だめな事を止めさせることは必要です。
 
 三才前頃までは話をして解決する事です。 幼稚園の時代にもなると子供も自我は強くなり、自己主張も芽生えてきます。 一方で、以前に増して会話が活発になる年代です。
 
 小さなワガママとヤンチャにシビレを切らして親も時には手を出したくなるようです。 時には、やむを得ないとしておきましょう。
 
 冷静な状態で説得の努力だけではだめだと考えるなら、手を出すことは親に任せます。 それでも腹部から上は絶対いけません。 お尻ぐらいでしょう。 しかし親が興奮状態で手を出すことは間違いです。
 
 皆さんは“子供に言い聞かせる”・“説明して納得させる”が出来ないと感じて、手を出されているでしょう。 
 
 簡単な事です。 保護者の強さ・威厳を子供に伝える方法を知っておく、準備しておけばよいのです。
 
 声の強弱、調子を変化させて伝えるテクニックの利用です。 普段とは異なる話し方で保護者の意向を伝えるテクニックの利用です。 これらに子供の年令と理解度に合わせた加減を加えれば最良の方法と考えます。
 
 保護者の強さ・威厳を言葉・会話で伝えるテクニックを知らない保護者が、体罰の乱用をしていると考えます。

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