記事タイトル:ながいかみのむすめ |
王敏・文、李暁軍・絵、小峰書店1994年1月第1刷発行 の中国の昔話絵本より 中国の南の方に、長い髪の娘が横になって寝ているように見える長い滝がありました。 むかし「この村に、うつくしい黒いかみを足までのばしたむすめがいました」 山の近くで水に困ることの多い村でしたが、娘がある日、崖のかぶの葉を抜くと 穴から水が噴き出してきました。とても美味しい水でしたが、巨人が現れ 涌き水のことを言ったら命はないと思え!と脅されます。 娘は、村人が遠くまで水汲みをしている苦労を思うと、涌き水のことを言いたくて悩み ついに、髪が真っ白になってしまいます。 しかしとうとうある日、目の前で、おじいさんがせっかく運んだ水をこぼしてしまった時、 涌き水の在り処を打ち明けてしまいます。 娘は巨人に洞窟に閉じ込められてしまいますが、 病気のお母さんのところに1回だけ返してもらったとき、山へ戻る途中 木の中からおじいさんが現れて、石を身代わりにするよう言われました。 娘の白い髪がむしり取られて石に付けられると、おじいさんはそれを持って山に行き、 巨人を騙して帰ってきました。 「むすめは、つるつるになったあたまをかくと、ふしぎなことにあたらしいかみがはえてくる ではありませんか。ぐんぐんはえてきたかみの毛は、もとのようなうつくしい黒いかみに なりました。」 山を見ると、娘そっくりの石が水に打たれ、水は白い髪にそって流れていました。 「むすめは、そよ風になびくくろい髪を、そってなであげ、
うたをうたいながら、村にむかって かけだしました。」 絵本では、もと通りの足まで長い黒髪にもどっています。
[2002/11/24 03:19:23]