記事タイトル:下野新聞:動物の正しい飼い方 先生も勉強 


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お名前: 中川美穂子   
下野新聞 (2004.8.16付)より

動物の正しい飼い方 先生も勉強

 情操教育の一環として動物を飼育する小学校が多いが、謝った飼い方により、
教育に生かしきれないケースもある。教師に飼育の正しい知識を持ってもらお
うと、県教委は県獣医師会と協力し、夏休みを利用した研修会を本年度からス
タートさせた。ウサギに触れ合う時間も設けられ、教師たちは熱心に抱き方を
学んでいる。
 県内では九割を超える小学校がウサギやニワトリ、ハムスター等の小動物を
飼育している。だが、飼育方法を誤って死なせてしまったり、増え過ぎて飼い
きれなくなるなど管理面で問題を抱える学校も多いという。
 研修会は県内四百三十の全小学校から、飼育指導の担当教師が一人ずつ参加。
各教育事務所単位で開き、獣医師がニワトリやウサギ、セキセイインコなどの
生態や飼育舎の在り方、病気の見分け方、触れ合い方を指導する。
 七月下旬に宇都宮市豊郷中央小で開かれた研修会には、教師約四十人が参加。
五グループに分かれ、獣医師の手ほどきを受けながら、聴診器でウサギの鼓動
を聞いたり、抱き方を練習した。手慣れた手つきでウサギを抱き上げる教師が
居る一方、「かまないかな」「抱くのは初めてと、恐る恐る手を差し伸べる教
師も。男性教師の一人は「飼育担当でも、動物に触った経験がない教師は多い」
とうち明ける。
 同市内の女性教師は「ウサギは雌雄を分けて飼育するように、と県教委から通
達が来たが、見分け方が分からず困っていた。教えてもらい、本当に助かった」
と有意義な研修になったようだ。
 鳥インフルエンザの感染を心配し、児童に代わり教師がニワトリの世話を継
続している学校もある。
 獣医師は「病気にならないよう児童に育てさせることで、命の大切さが学べ
る」と指摘。これに対し、ある男性教師は「保護者に『責任を取れるのか』と
責められると、飼育させるわけにはいかない」と複雑な心境をのぞかせた。
 夏休み期間中の飼育管理は、人員が少なく難しいとされる上、猛暑で動物の
消耗が心配される。県獣医師会学校飼育対策委員会の矢部真人委員長は「獣医
師のアドバイスを受け、飼育環境が改善した学校もある。こうした連携が少し
ずつ当たり前になってほしい」と話している。
[2004/09/10 10:05:50]

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