ちょっと古いのですが、
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日本教育新聞 2003,6.13付
「頑張ってます!養護教諭」
…ウサギが病気になった… …力強い獣医師の協力…
入学して間もない一年生たちの中には、保健室を「学校の病院」のように感じている子が
いる。けがをした時だけでなく、病気になっているものを直してくれる場所と思ってい
る。
先日、一年生のT君が保健室にやってくるなり、「先生、ウサギが病気だよ」と興奮気味
に話した。T君は、毎日、飼育小屋に最低一回は立ち寄って、飼育委員の上級生の子が餌を
やったりする様子をうらやましそうに見た利、時々は手伝わせてもらっていたようだ。今
日も飼育小屋にウサギを見に行ったら、一匹、ぐったりしているウサギを見つけて、「大
変だ。死んじゃう
かも」と思ったらしい。
担任の先生がたまたま休んでいたこともあり、保健室に知らせに来てくれた。そこで、
教頭先生に一声掛けて、一緒にウサギの様子を見に行った。
見ると、T君の言う通り、一匹の小さなウサギがうずくまったままで、よく見ると、仲間
のウサギにかじられたように、所々、毛をむしられたような跡があった。教頭先生を通し
て、近くの獣医師さんに電話で様子を話すと、時間をとって学校に来ていただき、ウサギ
を見ていただくことになった。
放課後、獣医師さんに来ていただいたが、T君も気になって、なかなか帰ろうとしない。
「ウサギは、オス同士で争うことがあるんだよ。もう少し数を減らしたり、メスと別々
に飼育するほうがいいよ」と飼育委員の子どもやT君にも分かるよう丁寧に説明してくれ
た。この獣医師さんにはその後も、ウサギたちが気持ちよく暮らせるための飼育のポイン
トを丁寧に教えていただくなど、いろいろとお世話になった。子供たちだけでなく、教師
の側も学ぶところが多かった。いつか、命の大切さを学ぶ授業などに参加していただきた
いと思っている。
(公立小学校養護教諭 S・T)
[2003/10/01 08:17:33]