せたがやレポート
総選挙の報告<前編>
(No.38/2000年7月号)
多くの声をうけとめて 社民党躍進
6月25日投票が行われた第42回衆議院議員総選挙では、多くの方にご支援をいただき、社民党は14議席から19議席へと議席を増やすことができました。
東京5区の戸沢二郎は、力及びませんでしたが、第6区では保坂展人が善戦し、東京ブロックの比例代表として当選を果たすことができました。
ご支援に心から感謝申し上げます。
介護保険導入後の負担感
今回の選挙戦を通じて、区民の皆様から改めて貴重なご意見ご要望をお聞きすることができました。
一つは介護保険導入後の状況です。
4月から介護保険がスタートしました。
19年以上ご主人の在宅介護をなさっている家族の方からは、これまで世田谷区が無料でおこなってきたサービスが有料になり負担感が増したことが指摘されました。
「これまで無料で受けられていたサービスが有料化され、1割負担となった。
保険外サービスの有料化は、介護保険制度の導入と同時でなく、もう少しゆとりをもってほしかった。」
区は、介護保険の適用とならないサービスや「要介護」の認定外の利用者に対しては、介護保険の1割負担の考え方を適用し、これまで無料でおこなってきたサービスについても1割の自己負担を適用することとしました。
条例や法律の不備は今後の議会の中でも改善してまいります。
区議会のうごき 第2回定例会終わる
6月22日、世田谷区議会は第2回定例会を終了しました。
今回の議会は、介護保険制度の導入後の状況をきちんと点検して改善点を明らかにすることにありました。
社民党は、低所得者対策の一層の充実と保険外サービスの拡充について、改善点を求めました。
また、ごみリサイクルの問題では、ビンや空き缶・古紙など資源回収の現状と今後の区としての取り組みについて質問しました。
2月の下旬から開始された新しい資源分別回収システムは、区民の間に定着してきました。
しかし一方で、
「集積所の数が多すぎて無駄ではないか」
「ごみがきちんと分別されていない」
など疑問点や改善要望がだされています。
区は、こうした意見を踏まえ、リサイクルのあり方について検討していくこととしています。ご意見ご要望をお寄せください。
区議会のうごき 個人情報の保護
6月30日今年度新規の情報公開・個人情報保護審議会が開催されました。
羽田圭二も委員のメンバーとして再任されました。
情報公開制度の拡充とともに、区民の知る権利を保障し、同時に情報が氾濫するなかで個人情報をいかに保護していくかが重要になっています。
例えば、区がその事務を電算化するため、個人情報をデーター入力しようとするときには、あらかじめ審議会に諮問し、その承認を得ることとなっています。
思想信条にかかわる情報を入力することは禁止されています。
また、入力したデーターが悪用されないシステムが整っているかなどもチェックします。
近年、電算化の際、入力作業のそのほとんどが民間に委託されているのが特徴です。
個人情報の保護と区民の知る権利の保障という情報公開制度の一層の充実が求められています。
選挙結果をどう見るか
6月25日投票日迎えた第42回衆議院議員総選挙では、大変お世話になりました。
私も連日、駅頭や街頭に立ちご支援のお願いに地域を回りました。
今回の選挙ではこれまでと少々違った声が伝わってきました。
商店街では、これまでの規制緩和による大型店の進出によって打撃を受け、
「地元で30年以上開いてきた店を閉じなければならない。」
と涙ながらに訴える商店主。
第42回衆議院選挙結果候補者名個人票社民票
第5区 戸沢二郎1616318279
第6区 保坂展人3816727015
保坂展人は、比例代表で当選
「自民党はもういいよ。今度は若い人に入れるよ」
など候補者に対する激励も大変勇気付けられました。
森首相の「神の国」発言がどれだけ影響したかは別として、総選挙を前に、21世紀に向けて、日本の政治を大きく変える必要があると考えていた人は決して少なくなかったと思います。
リストラによって勤労者が職場を去り、規制緩和によって自営業者が犠牲となる。
しかもその多くは、それが景気対策にとって必要だということから我慢させられてきたことがありました。
これまでの自民党中心の政権から、社会民主主義的な政権へと置き換えていく必要性はこの間の様々な事件が物語っています。
行き過ぎる競争を止めさせ、ゆとりのある社会を取り戻すことが、子どもたちのゆとりを取り戻すことになるでしょう。