GB(VC)版において、とにかく使いづらさが目立つガンテツボールを最大限活用する方法。
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ヒワダタウンのガンテツ氏によって「ぼんぐり」から生み出される各種ボール。
7種類あるそれらを、ここでは「ガンテツボール」と総称する。
1日1個という入手性の悪さ、効果範囲の狭さ、バグによる説明と異なる効果、そもそも仕様の時点で何かおかしい部分も多い等、
普通にプレイしていると使いにくさばかりが目立つボールなのだが、用途次第では光る部分もある。
ここでは仕様を解説しつつ、最大限に有効活用する方法を紹介する。
ガンテツボールに限らず、金銀クリスタルの捕獲システムに特有の処理。
ポケモンごとに設定された捕まえやすさの値(一般に被捕獲度、捕捉率などと呼ばれる)は、補正込みで255でカンストする。
このシステムを知らないと、貴重な高性能ボールを全く生かせずに無駄遣いしてしまう。
例えば元から255であるコイキングの場合、いかなる上昇効果も無意味である。
つまり、モンスターボールでもハイパーボールでも最大比のレベルボールでも全く効果は変わらない。
被捕獲度170のプリンであれば、スーパーボール(補正1.5倍)でちょうど255に達するので、それより高性能なボールは無意味。
後のシリーズだと「被捕獲度*補正」が一定に達すれば無傷でも確定捕獲が可能だが、金銀ではそれもできない。
ガンテツボールによる高度な補正は、原則としてハイパーボール(補正2倍)でもカンストしないポケモンに対して使う。
以下、各ポケモン名の後の()内は被捕獲度を意味する。
各ボールとも、条件を満たせない場合の補正は1倍(モンスターボール相当)である。
材料:しろぼんぐり(ヒワダタウン:ガンテツの家の裏)
説明上の効果 | 逃げることのあるポケモンを捕まえやすい |
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実際の効果 | コイル・ベトベター・モンジャラを捕まえやすい(補正3倍) |
金銀で初登場した「野生ポケモンが逃げ出す」という要素にフィーチャーしたボール。
しかし対象は3種類のみ。実際に逃げるポケモンは他にも多数存在する。
さらに、3種類のうちコイル(190)とベトベター(190)はスーパーボールでカンストする。
よって、スピードボールの3倍補正を十分に発揮できるのはモンジャラ(45)のみである。
シロガネ山の周囲に出現するので、遭遇する機会そのものには恵まれているのが救いだろうか。
もし色違いに遭遇したのならこいつの出番である。
効果を知っていれば積極的に作るボールではないだろうが、材料がヒワダタウンに生えているのが便利。
トレーナーハウス要員のまま放置してあるサブROMでは、不思議な贈り物のアイテムを引き取るついでに意味もなくガンテツにぼんぐりを渡している人も多いのでは。
なお、効果対象が3種類のみなのはデータ参照のミスで、本来は逃げる可能性のあるポケモン全てに有効なはずだったらしい。
もっとも、ライコウ・エンテイ・スイクン(各3)に対しては、たとえ有効だとしても3倍補正、
つまりハイパーボールの1.5倍に過ぎず、効果はほとんど実感できなかったことだろう。
材料:あかぼんぐり(37番道路)
説明上の効果 | 相手よりレベルが高いほど捕まえやすい |
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実際の効果 | 「自Lv>敵Lv」なら補正2倍 「自Lv/2>敵Lv」なら補正4倍 「自Lv/4>敵Lv」なら補正8倍 |
説明文に偽りがなく、補正自体も非常に高い。一番人気のガンテツボール。
計算式の関係上、自分のポケモンがLv100であればLv49以下の相手に4倍、Lv24以下の相手に8倍となる。
自分のポケモンのLvを基準にして、「以下」ではなく「未満」の相手に有効であることを覚えておきたい。
2倍補正はハイパーボールと同じなので、基本的には4倍以上の補正が狙える相手に使うべき。
とはいえ出現レベルが低いポケモンはもともと被捕獲度が高めの場合が多い。
そもそも相手をLvで圧倒していると捕獲に時間をかけても問題ないケースが多いので、実際に生かせる場面は意外と限られる。
8倍補正を生かせる(つまりLv24以下で出現&被捕獲度64未満)かつ、逃走などの要因で差し迫った捕獲が求められるケースは、
デリバード、ミニリュウ、ハクリュー、ヘラクロス(各45)あたり。
4倍補正で十分なケースを含めてもヌオー(90)が加わる程度で、
あとはハイパーと僅差になるがゴローン・ピジョン・ゴマゾウ・ヒメグマ・デルビル(いずれも120)。
伝説のポケモンに対しては4倍が限度なので、試行回数を考えるとあまりお勧めできない。
それでも汎用性の高いボールであり、量産しているプレイヤーは多いと思われる。
エンジュシティ南で回収しやすい位置にぼんぐりの木があるというのも強み。
材料:あおぼんぐり(37番道路)
説明上の効果 | 釣り上げたポケモンを捕まえやすい |
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実際の効果 | 釣り上げたポケモンを捕まえやすい(補正3倍) |
こちらも説明に偽りはないので有能なボール。条件も明解で使いやすい。
初回イベントでガンテツから1個をもらうことができる。
しかし、敢えてこのボールを使うポケモンは限られるのも事実。
まず未進化ポケモンに対しては補正が無駄になってしまう。
被捕獲度で見ればシードラやランターン(75)が絶妙だが、急いで捕獲する理由もない。
逃走可能性のあるミニリュウやハクリュー(45)に対して使うのが最も効果的だろうか。
前述のようにレベルボールも効果的だが、4倍以上の条件を満たせないならこちらを使おう。
そもそもよく考えてみると、草むらのランダムエンカウントではなく自発的に「釣り」を行う時点で、
何らかの捕獲要員が手持ちにいるケースがほとんどだと思うので、実はあまり使いどころがないかも知れない。
ただ、ぼんぐりは赤や黒のついでに回収できるので、クリスタル版ならローテーションで作りやすい。
あまり深く考えずに、ハイパーボールの上位版のような感覚で気楽に使ってもいい。
マニアックな使い方としては、序盤に入手できる点を生かしてハリーセン(45)を最速で捕まえるというのがある。
大量発生中ならボロの釣竿でも出現し、スーパーボールすら購入できないヒワダジムクリア前において破格の効果となる。
とはいえ釣れる確率は5%、限界まで弱らせても捕獲率は5割程度なので厳しいことに変わりはないが。
材料:くろぼんぐり(37番道路)
説明上の効果 | 体重の重いポケモンを捕まえやすい |
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実際の効果 | 300kg以上のポケモンに補正値+30 300kg未満で200kg以上のポケモンに補正値+20 100kg未満のポケモンに補正値-20 |
曖昧な説明だが、実態としては「重い」のハードルが異様に高い。
まず300kg以上で捕獲可能なポケモンはカビゴン(25)しか存在しない。
200kg以上でもイワーク(45)、ギャラドス(45)、ラプラス(45)、マンタイン(25)、ルギア(3)のみである。
さらに条件次第で下降補正が入る唯一のボールであり、その対象も非常に多い。
何よりも問題なのは「軽いポケモンは捕まえにくい」ということに一切説明がないことである。
結論から書けば、このボールを有効活用できるポケモンはルギア(3)しかいない。
補正が乗算ではなく加算方式なのが最大の特徴で、大抵のポケモンに対してはハイパーボール(2倍)以下になるのだが、
ルギアなら3→23で実質8倍近い補正となる。
限界まで弱らせて眠らせれば、およそ1/8の確率で捕獲可能。決して高くないがトライする価値はある。
ちなみにカビゴン(25)に対しては+30でハイパーボールの2倍を上回るが、僅差なので敢えて使う必要はないだろう。
なお、イワーク、ギャラドス、ラプラスに使った場合はスーパーボールよりやや低い確率、
マンタインに使った場合はハイパーボールよりやや低い確率で捕獲可能。
いずれもモンスターボールよりはマシなので、余っていたら使ってみるのも手。
材料:みどぼんぐり(42番道路)
説明上の効果 | 捕まえたポケモンが懐きやすい |
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実際の効果 | 捕まえたポケモンのなつき度が200になる(通常は70) 捕獲性能はモンスターボールと同等(補正1倍) |
捕獲処理ではなく、捕獲後に効果を発揮するという一味変わった効果を持つ。
この効果によって、全てのボールの中で唯一マスターボールの下位互換にならないという個性がある。
なつき度200というのはコガネ百貨店で「恩返し」の技マシンをもらえるラインであり、
捕獲から10回のレベルアップを経ればなつき進化ラインである220に到達する。
最も活用しやすいのは、クロバットへの進化を前提にしてズバット(255)を捕獲するケース。
Lv13以下のズバットを捕まえれば、Lv22でゴルバット→Lv23でクロバットとストレートに進化させることができる。
ちょうどぼんぐりの入手場所のそばにあるスリバチ山にはLv13ズバットが高確率で出現するので試してみよう。
一応、一度の経験値獲得で2レベル以上上がった場合、なつき度ボーナスは1回分のみである点には要注意。
野生出現するなつき進化ポケモンには他にラッキー(30)がいるが、被捕獲度の関係で捕獲は難しい。
ただし「しあわせタマゴ」狙いでエンカウントを繰り返す(特に先頭Lv25スプレー法を使う)場合、
「泥棒で何も奪えなかった後にフレンドボールを投げ、捕獲に失敗したらリセットする」という手で無駄なく試行回数を稼ぐことができる。
HPを1にしても捕獲率は1割程度だが、しあわせタマゴが手に入るより先に捕まる可能性は高い。
徒労感の激しいタマゴ狙いだが、なつき度の高いラッキーという副産物が手に入れば少しは報われるだろう。
なつき度は通信交換でリセットされるが、このボールをポケモンに持たせることで擬似的に「高なつき度のポケモン」を送り込むことができる。
送り先でこのボールで捕獲すれば、日曜日なら即座に恩返しの技マシンをもらうことができる。
あまり活用する場面はないかも知れないが一つの利用法として参考までに。
材料:ももぼんぐり(42番道路)
説明上の効果 | 自分のポケモンと性別の違うポケモンを捕まえやすい |
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実際の効果 | 自分のポケモンと同種で同性のポケモンを捕まえやすい(補正8倍) ただし性別不明のポケモンは対象外 |
効果が正反対になっているというガンテツボール界の問題児。
しかも、自分のポケモンと同種でなければならないということに関しては全く説明がない。
8倍補正というのは最高条件のレベルボールと同等で破格ではあるが、条件が厳しいので活用はしにくい。
同種のポケモンを既に持っているならばタマゴを産ませた方が楽だと思う人が大半であろう。
敢えて活用するなら固定エンカウント。特にラプラス(45)とカビゴン(25)は、被捕獲度的にも8倍補正がマッチする。
ラプラスなら、素早さを調整した上で「りゅうのいかり(前作の技マシン)」を2発当てた後に投げれば非常に高い確率で捕獲できるので厳選に利用できる。
ただし性比は意外にも(?)1:1なので、やるとしたら両方の性別を用意しておくことが望ましい。
カビゴンの場合は捕獲率の兼ね合いもあってラブラブボール厳選は非推奨だが、即戦力としてLv50カビゴンが欲しい場合は役に立つ。
(例えばポケムーバーで最新作に送り込むような場合、個体値は関係なくなる)
普通に捕獲しても良いのだが、高レベルの上に技構成が厄介で、意外と捕獲に難儀するので高補正に頼るのが良い。
こちらの性比は7:1なので、♂だけ用意しておけば十分だろう。
しあわせタマゴ狙いでラッキーを捕獲する場合にも有効。
泥棒で十分だが、万が一の失敗(金銀では追加効果の発動率が100%ではない)を見越して捕獲すると確実。
HP1まで削れば9割以上の確率で捕獲可能である。
(余談だが、某解析サイトには「♂だけ、♀だけのポケモンは効果なし」とあったが、
少なくともラッキーに関しては高確率での捕獲を確認しているので誤りと見られる)
いかりの湖の赤いギャラドス(45)は、個体値固定につき♂確定。
回収プレイではラブラブボールを持たせたギャラドスを連れ込んで、竜の怒り2発→ラブラブボールというのも乙なもの。
他にも状況的に使えそうなのはドーブル(45)。
野生ドーブル経由で自分のドーブルにスケッチさせた後に、その野生ドーブルも捕獲しておきたい場合、
自分のドーブルと同じ性別であればラブラブボールを投げてしまうのが有効だ。
スケッチさせる技にもよるが、長丁場になると都合が悪いケースも少なくないだろう。
なお、リメイク版などでは「ドーブルの変身によって性別を有するあらゆるポケモンを対象にする」というテクニックがあるが、
金銀では変身をスケッチできないという仕様により不可能である。
材料:きぼんぐり(42番道路)
説明上の効果 | 月の石で進化するポケモンを捕まえやすい |
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実際の効果 | モンスターボールと同性能(補正1倍) 仮に機能していた場合は対象に補正4倍 |
ガンテツ最大のミス。他は説明に不足や誤りがあっても効果自体は発揮されていたが、このボールは何もない。
アイテムコード参照ミスで、進化用アイテムとして「月の石」を指定するはずが「やけど治し」を指定してしまっているらしい。
(初代の「月の石」のアイテムコードが、金銀だと「やけど治し」に該当しているのがミスの要因のようだ)
当然ながらそんなポケモンはいないので、結果として効果なしのボールになっている。
しかし、仮に機能していたとしても対象は4種のみ。
プリン(170)やピッピ(150)はもちろん、ニドリーナ・ニドリーノ(120)でさえ補正値を持て余す。
具体的には2倍補正のハイパーボールで十分なのである。
バグ以前に、仕様の時点で間違っていたという評価を下さざるを得ない。
実用性は皆無だが、ボールポケットを賑やかすために1個くらいは作ってみるのも悪くない。
クリスタル版で毎日ぼんぐり回収するならローテーションで作ることになるだろう。