はじめに
今回は山登りというより山菜採りがメインになっておりますが、たまにはこういう山日記もいいかな?と思います。 ここは毎年登っていますので、基本は96年版ですが、今までのトータルとしても少し書き足して行きますね。 さぁ、それでは、私達のお気に入りの「浦臼山」を皆さんにも紹介しちゃいましょう! この「浦臼山」は、この年に初めて登って以来シーズン初めには必ず登る、毎年恒例の山となっております。
まず私達がこの山を気に入った点は、とにかく家から近い事(車で1時間ちょっと)、それと登山者がとても少なくのんびりできるという事。(しかしこれは、最近この山がJRのツアーに組み込まれた事もありメジャーになった為か、年々登山者が増えてきました。 うーん、ちょっと残念!)
そして、なによりもかによりも一番のお気に入りは、大好きな山菜採りが出来るという事!!
もうこの3点揃えば言う事なしです。シーズン初めとあって時期的にブヨが多いのですが、それも苦になりません。
※ タケノコはもちろんウドやフキ、じっくり探せばワラビも 2〜3本採れますよっ! (ちょっとセコイか・・?)
その1. 感動!はじめてのウドとの出会い
信号が少なくドライブには絶好の、国道275号線をまずは「JR浦臼駅」を目指しブーンと車を走らせて行きます。
いつもこの浦臼駅でトイレを借りているのですが、無人駅とあって、とにかくここのトイレは口で言い表せないほどひどくて (しいて言い表せば 「うげー!」 「おえー!」 「げろーん!」 です。 わかりますか?)、これはお気に入り浦臼山の唯一の欠点でした。しかし、ビックニュースです!! 98年に登った時はあのオンボロだった浦臼駅も、「あら?これは一体、何の建物なの?」と、じっと見ても分からない程それはそれは新しく見事に生まれ変わっていたのでした!
ううう・・・感涙です。これもJRのツアーのお陰なのですね。人が増えても良しとしましょう。さて、トイレもすっきりと済ませ、登山口へと進むといたしましょうか。でも登山口までは標識も無いし、最近右手に立派な道路も出来たので、ちょっと分りづらいかもしれません。 (つたない地図ですが、参考にしてくださいネ)
浦臼山の登山口は砂防ダムがある広場で、駐車するには充分なスペースもあります。
「おお、青空が広がって来たよー。」
ここは過去3回共、家を出る時はどんよりと曇っていたのに、登山口に到着した時には青空が広がり始めるという不思議と相性の良い山なのです。
砂防ダムの登山口を出発し「車道」を40分程登って行くと、「反射板」前の広ーい「展望台」に到着、ここで休憩です。
浦臼山の山頂へはずっとこの車道が続いていますが、登山口には鎖とカギが掛かっています。 カギを開けて下から登って来た車に会った事は一・二度あるのですが、それにしても98年に登った時は、この展望台に4〜5台の車が止まっていてビックリ!!してしまいました。
車道は地盤が悪く、かなりえぐれた所もあります。この車のすべてが下から登って来たとはどうしても考えにくいのですが・・・正直、よく分かりません。 もっと奥の「隈根尻山」まで登るのなら、ここまで車で来た方がかなり楽になると思うのですが・・・。まぁ、いくら考えても分からないものは分からないので、気にせずに先に進む事にいたしましょう。
反射板を過ぎると斜度はグッと増してきます。 「あっ! ウドだっ!」
なんと!車道脇に採り頃のウドがたくさん生えているではありませんか!
姉は塩谷丸山で笹薮の中のタケノコを採った経験者ですが、笹薮の嫌いな妹はまだ山菜を採った経験はありません。 早速、生まれて初めての山菜採りに挑戦です。ポキッ。 「おーー! 本物のウドだよーー 」
ウドがこんな道端に生えているものだなんて知らなかったし、大げさかもしれませんが、これはちょっとした感動でした。
でも、ここでウドが採れたのは最初の年だけ。人が増えた分、先に採られてしまうのでしょう。
・・・ふふふ、でもね、もっと良い場所を父は知っているのです。でもそこは 「お父さんの場所 」と父が言っているので、皆さんには教えてあげられません。 あしからず。さてさて、場面は一気に山頂へと飛びます。
山頂へは反射板展望台から30分ちょっとで到着です。でもこの山に初めて登られる方は、間違い無く山頂に気づかずに通り過ぎてしまうでしょう。山頂は車道の左脇にあり茂みで車道からは見えなくなっています。返って少し先にある展望台の方が広く、立派な看板もあります。(休憩するならこっちの方がいいかも)山頂でゆったりと田園風景を楽しんだあとは、いよいよ下り、楽しい山菜採りの始まりです!私達も自然と力が入ります。
一度、この先の「樺戸山」へと目指した事がありましたが、山菜が気になって結局、途中で引き返して来てしまいました。 「今度は登ろう!」 と毎回のように話していますが、この山に山菜がある限りそれは不可能のような気がします。これだから何時までたっても初級者なのね・・・。山菜採りの役割分担は、父はタケノコとウド、姉はフキ、妹は荷物係です。
じつは、一番山菜採りにハマっているのは父でして、笹薮の奥に入って行ってはなかなか出て来ません。 父の物音が聞こえなくなると、さすがに私達もちょっと不安になり 「おーーい、もう行くよーー 」 「帰るの遅くなっちゃうよーー 」 と声を掛けると、入った所とは違う場所からガサガサガサと出てきます。そして 「あー疲れた、腰も痛い。 もう おしまいだ!」と言っては、また懲りずに笹薮の中に消えて行きます。父はよっぽど山菜採りが好きなのでしょう。私達は笹薮からブヨを引き連れて戻ってくる父を見ると、とてもじゃないけど笹の中に入って行く勇気など出てこないのですが・・・。
※ 山菜採りのマナーの悪さは言わずと知れていますが、笹の奥に入った父も「中はゴミだらけだ 」と言っておりました。これだけはどうにかならないのでしょうかね。
その2. たいへんなのは後始末
これは下山後の話しなのですが、今回は山菜採りがメインなので本文に入れてしまいましょう。登りは1時間35分で登ったのに、山菜を採りながらの下りは2時間20分も掛かってしまいました。1時間以上山菜採りをしていた事になりますね。 普通の登山では下山するとホッとするのですが、今回はホッとするところではありません。とにかく大変なのは下山後です。早く帰って大量に採ってきた山菜を、その日のうちに茹でて皮を剥かなければならないのです。 もちろん1日で食べられる量ではとても無いので、塩漬にしたり、冷凍にして保存しておきます。
家に帰って休む暇もなく、3人共同で一斉に作業に取り掛かりますが、ものすごく大変な分、その日の夕食は採りたての山菜料理です。
ちなみにフキとタケノコは、お味噌汁の具に。できれば煮物にもしたいのですが、これは時間的にちょっとムリですね。でもフキは「一夜漬の素」で漬けても美味しく頂けます。これは おすすめ! ウドは酢味噌和えと、葉先は天ぷらにします。
ウドの酢味噌和えは、翌日遊びに来た兄夫婦に 「汁の甘さとウドの苦味がたまらない!」と、大好評でしたが、ウドの水分が出たのか酢が多すぎたのか、汁だらけになってしまいました。 酢で少し漬けてから作ったんだけど、一度下茹でした方が良かったのかなぁ? どうなんだろう・・・。おっとっと、ちょっと脱線してしまいましたが、とにかく山菜採りは楽しいけど、ものすごく疲れます。でも、止められないのね。好きだから。
そうそう、山菜シーズンともなれば、毎日ニュースで事故の話しをよく耳にしますが、父も年々、藪の奥に入って行きがちになっています。変な所に入って行って崖の下にでも落ちてしまわないかと心配な娘達は、万が一に備えて「ロープ」を購入しました。
どうですか? 私達って父親思いでしょ?
しかし、実際は・・・・ 7メートルにも満たない「気休めロープ」なのであった。
使う機会がなければ、それでいいのだ・・?
超人SakagさんのHPも見たい! 一人歩きの北海道百名山
「浦臼山〜隈根尻山編」へ
※ リンク仲間である愛媛のおいわさん(出たがり家族のお出かけ日記)情報! ウドの皮はきんぴらにするととても美味しいそうです。 ・・それと、北海道でいうタケノコとはですね、正式名を「ネマガリダケ」と言って、じつは「竹の子」ではなく「笹の子」なのです。 御存じでしたか?