ag - Ascii Graph
ag [option ...] [file ...]
AG は ASCII 文字を使って xterm 等のキャラクタ端末上にグラフを描画します。 また、1 文字のコマンドをキーボードから入力することでグラフを操作する ことができます。 使用可能な操作には、ズーム/アンズーム、log/linear 切替え、 描画範囲のスクロール、などがあります。 詳しくは キー操作 のセクションを見てください。入力データのフォーマットは xgraph(1) に従います。
簡単な例:
"Label of data set"
1.0 2.0
2.0 4.0"Next data set"
1.0 1.0
-1.0 -1.0
move -1.0 1.0
1.0 -1.0各データセットは空行で区切られます。 X, Y データの前に "move" があると直前のデータとつなぎません。 X 用のリソース行は無視されます。 また、カンマ(,)で区切ったデータも受け付けます。
- -bg background
- グラフの背景色を指定します。 以下の色が指定可能です。
bla[ck], r[red], b[lue], g[reen], m[agenta],
y[ellow], c[yan], w[hite]デフォルトは、"black" です.
- -c colors
- データセットの表示色をカンマ(,)で区切って指定します。 指定可能な色は -bg オプションと同じです。 デフォルトは、"r,b,g,m,y,c" です。
- -fg foreground
- 端末の前景色を指定します。 指定可能な色は -bg オプションと同じです。 デフォルトは、"white" です.
- -g
- グリッドを表示します。 デフォルトでは表示します。
- -h
- ヘルプメッセージを表示して終了します。
- -lnx
- X 軸を log スケールにします。 デフォルトでは linear スケールです。
- -lny
- Y 軸を log スケールにします。 デフォルトでは linear スケールです。
- -lx xmin,xmax
- X 軸の範囲を指定します。 "auto" を指定するとオートスケールになります。 デフォルトでは "auto" です。
- -ly ymin,ymax
- Y 軸の範囲を指定します。 "auto" を指定するとオートスケールになります。 デフォルトでは "auto" です。
- -m marker_types
- データセットのマーカを、ASCII 文字を並べた文字列で指定します。 指定した文字数よりデータセットの数が多い場合は繰り返して使用されます。 デフォルトでは、"xo*+@" です。
- -M
- マウスを有効にします。 対応している端末は xterm 系だけです。 端末のタイプが xterm または kterm の場合は、デフォルトでマウスが有効です。
- -ng
- グリッドを表示しません。 デフォルトでは表示します。
- -nl
- データ間をつなぐ線を表示しません。 デフォルトでは表示します。
- -nm
- マーカを表示しません。 デフォルトでは表示します。
- -nM
- マウスを無効にします。
- -rv
- 反転表示。前景色(foreground)と背景色(background)を入れ替えます。
- -t title
- グラフのタイトルを指定します。 デフォルトでは "Ascii Graph" です。
- -T term
- 端末のタイプを指定します。 デフォルトでは環境変数 $TERM です。
- -v
- バージョンを表示して終了します。
- -x x_axis_name
- X 軸の名前を指定します。 デフォルトでは "X-Axis" です。
- -y y_axis_name
- Y 軸の名前を指定します。 デフォルトでは "X-Axis" です。
- -z zoom_ratio
- ズームする時の割合を指定します。 デフォルトでは、"0.5" (2倍)です
5 つのモード(グラフモード、クロップモード、 X(Y)軸モード、リストモード、ヘルプモード) があります。 ほとんどのコマンドに対して、繰り返しを指定する数字 N (= 1〜99) をコマンドに先行して入力することが出来ます。
- [N] l, <RIGHT>
- カーソルを(N だけ)右へ移動します。
- [N] h, <LEFT>
- カーソルを(N だけ)左へ移動します。
- [N] j, <DOWN>
- カーソルを(N だけ)下へ移動します。
- [N] k, <UP>
- カーソルを(N だけ)上へ移動します。
- [N] L
- カーソルを右方向に(N だけ)次の点まで移動します。
- [N] H
- カーソルを左方向に(N だけ)次の点まで移動します。
- [N] J
- カーソルを下方向に(N だけ)次の点まで移動します。
- [N] K
- カーソルを上方向に(N だけ)次の点まで移動します。
- [N] .
- 描画範囲を右に 1 カラム(N カラム)だけスクロールします。
- [N] ,
- 描画範囲を左に 1 カラム(N カラム)だけスクロールします。
- [N] f
- 描画範囲を下に 1 行(N 行)だけスクロールします。
- [N] b
- 描画範囲を上に 1 行(N 行)だけスクロールします。
- [N] >
- 描画範囲を右に 1 画面(N 画面)だけスクロールします。
- [N] <
- 描画範囲を左に 1 画面(N 画面)だけスクロールします。
- [N] F, <CNTL>-F
- 描画範囲を下に 1 画面(N 画面)だけスクロールします。
- [N] B, <CNTL>-B
- 描画範囲を上に 1 画面(N 画面)だけスクロールします。
- [N] n
- データセットの(N だけ)次の点に移動します。
- [N] p
- データセットの(N だけ)前の点に移動します。
- [N] N, <CNTL>-N
- (N だけ)次のデータセットに移動します。
- [N] P, <CNTL>-P
- (N だけ)前のデータセットに移動します。
- <SPACE>, <RETURN>
- カーソル上にあるデータセットをアクティブにします。 アクティブになったデータセットは反転表示されます。
- <TAB>
- アクティブ/非アクティブをトグルします。
- a
- オートスケール。
- [N] z
- カーソル位置を中心としてズーム。 N が指定された場合は N 倍、指定されない場合は 1/zoom_ratio 倍。
- [N] Z
- (N 回)アンズーム。
- c
- クロップを開始(クロップモード へ移行)します。
- g
- グリッドの表示をトグルします。
- *
- (アクティブなデータセットの)マーカの表示をトグルします。
- +
- (アクティブなデータセットの)データ間をつなぐ線の表示をトグルします。
- x
- X 軸モード へ移行します。
- y
- Y 軸モード へ移行します。
- v
- データ値をリスト表示します。 リストモード へ移行します。
- q
- 確認メッセージを出して y なら終了します。
- Q
- 確認メッセージなしで終了します。
- <CNTL>-L
- 再描画します。
- ?
- コマンド一覧を出力(ヘルプモード へ移行)します。
- l, <RIGHT>, h, <LEFT>, j, <DOWN>, k, <UP>, L, H, J, K,
- q, Q, <CNTL>-L
- グラフモード と同じ。
- <SPACE>, <RETURN>
- クロップ範囲を確定します。
- その他
- グラフモード へ戻ります。
- l
- X(Y) 軸の log/linear をトグルします。
- r
- X(Y) 軸の範囲を反転します。
- a
- X(Y) 軸をオートスケールします。
- [N] z
- X(Y) 軸をズームします。
- q, Q, <CNTL>-L
- グラフモード と同じ。
- その他
- グラフモード へ戻ります。
- [N] j, <DOWN>
- 1 行(N 行)だけ下へスクロールします。
- [N] k, <UP>
- 1 行(N 行)だけ上へスクロールします。
- [N] f, <SPACE>, <RETURN>
- (N だけ)次のページを表示します。
- [N] b
- (N だけ)前のページを表示します。
- [N] n
- (N だけ)次のデータセットを表示します。
- [N] p
- (N だけ)前のデータセットを表示します。
- <CNTL>-L
- 再描画します。
- その他
- グラフモード へ戻ります。
- [N] j, <DOWN>
- 1 行(N 行)だけ下へスクロールします。
- [N] k, <UP>
- 1 行(N 行)だけ上へスクロールします。
- [N] f, <SPACE>, <RETURN>
- (N だけ)次のページを表示します。
- [N] b
- (N だけ)前のページを表示します。
- <CNTL>-L
- 再描画します。
- その他
- グラフモード へ戻ります。
xterm または kterm 上ではマウスが使用可能です。 グラフモードでのみ効果があります。
- クリック
- カーソル上にデータのマーカがあり、 その上でクリックした場合は、そのデータセットをアクティブにします。 グラフの右側のラベルの上でクリックした場合も、 そのデータセットをアクティブにします。 それ以外の場合はカーソルを移動します。
- ドラッグ
- 描画範囲をスクロールします。
- クリック
- アンズーム。
- ドラッグ
- 無効。
- クリック
- カーソル位置を中心としてズーム。
- ドラッグ
- クロップ。
端末をリサイズした場合に正しく動作しない可能性があります。xterm または kterm 上でマウスを有効にした状態で、 サスペンドすると、マウスが効かなくなります。
坂本 浩則 <hsaka@mth.biglobe.ne.jp>
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hsaka/ag/
xgraph(1), ncurses(3)