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◆新年会 2000年1月27日◆ |
今年初めての行事、新年会が三井倶楽部で行われました。クラシックな建物と日本庭園が素 晴らしいところで、私は初めて入ります。写真をいっぱい撮ろうと、デジカメを用意していざ出発。受付もそこそこに、まずは建物の探検です。元三井家の迎賓館だったところで、高い天井やドーム型のあかり取りが素敵。食後に散策したお庭は、大名家のものだったとかで、早咲きの梅がチラホラ。他にも桜・藤・花菖蒲・楓、四季折々に楽しめるよう工夫してあり、池にはカワセミらしき鳥が遊び、都会の中というのが嘘のような別天地でした。
さて、集まった衣の会会員は約40名、ご覧の通りほとんどの方が着物です。いつもパンツスタイルで講義を聴きに来る生徒さんが見違えるような姿でいらして。食事はフランス料理のフルコース、間には二人一組の質問形式で人物紹介もありました。やはり出てくる話は着物のこと。みなさん“一張羅の晴れ着”というよりは“さりげなくお洒落”といった感じ。それでは早速、その着物のご紹介をしましょう。
まずは本多先生。下の一番左の写真です。“紅殻(べんがら)色”というのでしょうか。茶色の無地の着物に濃い緑の襦袢、白銀の帯はあっさりと波形の織り模様。そしてそこに、緑の翡翠の帯留め。色だけで見せる組み合わせです。歌舞伎の三色の幕をイメージしたとか。ちょっとしたところにあるヒントを活かしているのは、私たちの参考になります。
次はゲストで来ていただいた雑誌編集部の方。近くに寄らなければわからないくらい細かい万筋(縞模様)の江戸小紋。それに鴛鴦の模様の帯です。刺繍だったか織り模様だったかは確かめなかったのだけど。こちらもごちゃごちゃせず、帯だけで見せる装いと言えるでしょう。
それから一番右は生徒さん。黒地の着物に紅白の梅が映えます。胸元の模様が肩に向かってスッと伸びているのが、私は好き。この人も赤い襦袢が効いていて。着物が主役なので、帯にはしつこい模様はありません。こうして3人を見てみると、何にポイントを置くかはっきりしているほうが印象に残りますね。で、私の着物は「今月の一枚」99年10月にご紹介した、お抹茶色に橙色の四角の小紋と御所車模様の染め帯です。年末に買った青海波の帯留めがポイント。帯の前の模様が松なので、新年の目出度さが出ればいいかなと。
ご紹介しきれなかったけれど、みなさん本当に素敵でした。おばあさまの銘仙を着ている方もいれば、遊び心一杯のウサギ模様の着物の方も。モノトーンでまとめる方、紬をすっきり着こなしている方、同じ形の着物でも素材・色・模様で千差万別の個性が出るのだと、改めて感じた一日です。
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