MGCルガー10/22シリーズ
今は亡きMGCの傑作、Ruger10/22ブラックパンサー、通称「ブラパン」です。
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このサイトは基本が「ゲーム向けのチューン」ですので、絶版品の歴史を振り返ってもあまり意味はないのですが、最近はこの銃を知らない若い方も増えているのでちょっとおさらい。
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当時はスナイパーライフルといえば「スーパー9」しかない時代ですので、ダブルアクション・セミオートとはいえ高精度の連射を可能にする唯一の銃としてスナイパー達に愛用されます。 レシーバー上には10mmと20mmのマウントベースがあらかじめモールドされていて、実銃のディティールのこだわらないMGCらしいデザインとなっています。 リキッド・チャージでメーカー出荷時の出力は0.4Jとなっていますが、極悪無音改造されたコイツで痛い思いをした方も多いのではないでしょうか? |
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本体はABS、組み立てはタッピングピス仕様なので、分解組み立てを頻繁に行うとネジ山がバカになってしまいます。
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基本構造は固定スライドのガスハンドガンと同じです。
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以下、泥沼の加工地獄が続きます。
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第一世代がこちら。
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ジャンクパーツの類を集めて組み上げたのが、こちらの第二世代。 狙撃銃はやっぱり曲銃床、というのが個人的な好みなので、ブラパンのストックを改造しました。 |
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第三世代もジャンクパーツをかき集めたスポ−ター用木製ストック仕様。
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第四世代は、第三世代を夜戦用に改良したモノ。
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第五世代は、第二世代の進化版。
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モノ自体が少なくなり、現在ではそうそう無いことですが、ちょっと前まではジャンクパーツが結構出回っていました。
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では、チューニングのおさらいを兼ねてレストア作業開始です。
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まずは、HOPバレルの搭載です。
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そんなわけで最終的には、命中精度で定評のあるマルイの可変HOPチャンバーを移植することにしました。 アウターとインナーの隙間には金属や樹脂でスペーサーを入れてセンター出し。さらにレシーバー内部とバレルベースを電動ガン用チャンバーを収められるように削ります。 写真の作例は電動MP5K用可変HOPを利用したモノです。 HOP調整レバーはバレルベースに当たらないようにカットして、滑り止めの細かい溝を付けています。 電動SG550用のチャンバーを移植したモノも製作しましたが、こちらは内部スペースの関係から調整ダイヤルを内蔵出来ないので、レシーバー上部にネジ穴を開けてイモネジ調整式にしていました。 電動ガン用チャンバーの移植により、ほぼ満足すべき集弾性が確保されます。 |
しかし、「ほぼ」で引き下がれないのがイジリストの悪い癖w
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マルイから取り寄せて、即組み込み・・・とはいきませんw インナーバレルの形状が、電動用やVSR用とは違うのです。 左から、普通の電動用、VSR用に加工したモノ、今回加工したモノ、です。 電動コンパクト用のバレルは、パッキン先端が嵌り込む気密用溝と回転止めの左右の切り込みはVSR用と一緒ですが、電動用では真下にあるパッキン回転防止溝が真上に必要になります。 市販カスタムバレルで電動コンパクト用では、最長でも245mm・・・ガス長モノ用としては短すぎます。 仕方ないので、電動用を加工して作りました。 命中精度を左右する部分だけに、加工には随分気を遣いました。 二度とやりたくないですw |
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レシーバー内部とスコーピオン用チャンバーのバレル固定プレートの高さが、偶然にも一致していました。 素晴らしい・・・ そんなわけで、少々加工すれば、ご覧の通りピタリと組み込めます。 |
HOPチャンバーの組み込みに成功したら、続いてノズル部分の改造です。 |
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トリガースプリングの話が出たついでに・・・ チャンバーの加工と同じくらい、あるいはそれ以上に10/22チューンで大切なところがトリガーチューンです。 10/22は、電動やガスブロとは違い、ダブルアクション・トリガーなので、トリガープルが命中精度を大きく左右します。 トリガープルは出来るだけ軽くかつスムーズに、しかもがたつきは最小限に抑える必要があります。 そこで、0.7ミリのピアノ線を曲げてハンマーのスプリングを自作してかなり軽くします。 ハンマースプリングを柔らかくすることによって、トリガーの引き味をかなりマイルドに出来ます。 注意すべきは、トリガースプリングはむやみに手を加えないこと。 トリガースプリングを軽くしすぎるとガスユニットの重さでトリガーが戻り切らなくなることがあります。 私のようにノズル部分にスプリングを組み込むのでない限り、トリガースプリングはノーマルのままでも良いでしょう。 さらに、バルブの解放ストロークを調整するためにハンマーにイモネジを立てて、ファイアリングピンも追加します。 バルブは、ノーマルのベース穴を拡張したものに軸の細いカスタムバルブの本体を組み合わせたものを使っています。 トリガーストロークの調整は、シアーを削ったりせずに、ハンマー左右のシアーを押し下げるピンに真鍮パイプを被せ、その厚さで調整します。 なお、メインユニットから出ているホースは4ミリのままです。 1j未満を前提とする限り4ミリでも大丈夫、というか、精度的にはトリガープルがスムーズな4ミリの方が良いと思います。 かつては、8mmホース仕様とか10mmホース仕様などを見かけましたが、違法な極悪ハイパワー仕様にするのでない限り交換の必要はないと思います。 |
ノーマルマガジンは諦めて、スコーピオン用のマガジンを利用することにしたので、マガジン・アダプターを自作します。 ノーマル・マガジンから採寸して、てきとーなABS片と電動SIGのノーマルマガジンの残骸を組み合わせ、プラリペアで整形。 |
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マガジンキャッチもスコーピオン用に合わせてプラリペアを盛って整形。 トリガーガード部分にも溝を掘って、スコーピオンマガジンがキッチリ収まるようにします。 |
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マガジンアダプターを組み込むと、こうなります。 ご覧の通り、HOP調整も問題なく行えるようになってます。 ココに嵌め込めるキューブマガジンを作ってみたい・・・ |
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マガジンを装着。 まだ出し入れが固めですが、使っているうちに馴染むのでこんなモノかと。 レシーバーの辺りが金属っぽい光沢を持っているのは、実は塗装です。 喰い付きの良いインディのパーカーシールをベースに吹いて、染めQのギンギラ銀とブラックを吹き付け、ラプラス・ペーパーで研磨。 スチール・ブラックがこすれて地肌が見えるようになった感じに見えません? |
完成。
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スポーターストックとの組み合わせだと、ノーマルのアウターの寸法がちょっと寸詰まりで好きではありません。 ブラパンストック仕様なら丁度良いんですけどね。 今回は、長めのアウターパレルを組みたかったので、手元にあった各種金属素材で自作しました。 真鍮パイプとアルミパイプの積層で、根元のレシーバーロック部分はプラリペアをキャストして製作。 フロントサイトは、ウィンチェスターに取り付けているXP100用から型取りして、これまたプラリペアでキャスト製作しました。 いかにも「民間のライフル」っぽい仕上がりになりました。 |
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ストックは、グリップ部分を握りやすいように削り込みました。 全体のニスを剥がして、ダークブラウンに染め直し、オイル仕上げにしています。 パワーソースは、お手軽さを生かしたいので、ノーマルのリキッドチャージです。 |
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10/22カスタムといえば、消音タイプが多いのですが、あえてサプレッサーは付けていません。 撃つと、バッカン、バッカンとえらく景気の良い発射音がします。 ゲーム・コスチュームが、猟銃担いだオジサンが紛争に参加、みたいな設定(訳わからんw)なので、こんな感じが似合っているんじゃないかと。 ギリー着て本格的に狙撃がしたかったらエアコキがあるし、バリバリ闘いたい時には電動があるし・・・ 普段着姿のお気楽ゲームには、ちょうど良いのではないでしょうか。 |