サンゴの石垣



 奄美大島の古い集落では風除けにサンゴの石垣が使われています。普通の民家の、海側の境に設けられた単純な石の垣根なのですが、平たくてやや灰色がかった「凹凸や穴目なども自然のままの珊瑚石灰石を丹念に積み上げ」てつくられています。  奄美在住の文学者だった島尾敏雄はこのような石垣を見て、「冬の季節でさえ、手を添えれば手のひらに伝わってくるこのあたたかなぬくもりは一体なんだろう」(「日の移ろい」2月6日の項)と表現しています。
   
瀬戸内町西古見でみたサンゴの石垣


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