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三遊亭 丈二

三遊亭 丈二

末広亭の深夜寄席に初めて行ったとき、 この人(当時小田原丈)が出ていた (ちなみに他の出演者は橘家円太郎(当時春風亭あさり)さんと いなせ家半七(当時春風亭茶々丸)さんであった。 深夜寄席の出演者は通常四人だが、 一人が出番を忘れて来なかったため、 三人が一席ずつやったあと高座でジャンケンをして、 勝った人(円太郎さん)がもう一席やったのだった)。 このときの丈二さんのネタは、漫談と余興ネタであった。 友達と話しているような、ぜんぜん落語家っぽくない口調なのだが、 めっぽう面白く、 「こういう落語もアリなのか」と思った。 後の二人は古典を本寸法に演じ、 どちらもたいへんよかったのだが、 この日は「小田原丈」というインパクトのある名前とともに、 この人の変な高座が強く印象に残った。

その後、ちゃんと落語をやる高座に何度も遭遇したが、 どうしてそんなことを思いつくのか、 仮に思いついたとして、 どうしてそのアイデアを一席の落語にまとめようと思うのか、 と思うようなユニークな新作もよかったし、 相変わらず枕も面白い。 そうかと思うと、 突然京都に引っ越したり、 カラーコーディネータやバーテンダーの資格をとってみたり、 どこへ行こうとしているのか、 全然予想のできない噺家である。

このたび真打に昇進し、 「丈二」という、前よりは若干普通っぽい名前になった。 しかしこの人はこれで収まってしまうことはないだろう。 今度は何をやってくれるのか、楽しみである。 (2005-09-13)


寄席芸人似顔絵集