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神田 山陽

神田 山陽

この八月に真打に昇進し師匠の名を襲名した山陽さんは、 古典もうまいが自作の新作講談が面白い。 台所道具が口をきいたり、 鼠小僧がサンタクロースを助けたりする。 そんな荒唐無稽な話に説得力を与えるのが、 抜群の滑舌のよさと軽快なテンポである。 寄席修行で培われたと思われるマクラの面白さやギャグのセンスも強力な武器だ。

落語芸術協会の若手には、 うまい人はけっこういるが、 落語や講談に興味のない若者の足を寄席に向けられる人は少ない。 山陽さんがどんどんトリをとって、 演芸ファンの裾野を広げてくれることを期待している。

さらに未来の話をすれば、 先代がそうしたように、 既成の枠にとらわれないユニークな若手をたくさん育ててほしい。 そうしてイリオモテヤマネコより少ないといわれる講釈師がポピュラーな職業になり、 住宅公団や道路公団の人が、 「コウダン? 師匠はどなたですか?」と聞かれるようになったら嬉しい。 (2002-08-05)

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