銃刀法改正から7年

written 2013/1

2005年に発生した改造エアガンによる事件のため、2006年に銃刀法が改正され、0.989j以上のパワーを持つエアガンは違法(銃刀法違反)となりました。
それから約7年が過ぎました。

違反のおさらいです。

●測定方法
 温度20〜35度で、6mmBB弾(重量不明)を使用し、0.989jを超えると違法。
 8mmBB弾の場合は、面積が大きいためにこのラインも高くなります。

●罰則
 30万円以下の罰金、または1年以下の懲役。


実際に違反になった例

ニュースを元にいくつか例を上げてみました。

リンク切れや無断リンクにならないようにソース元へのリンクは貼っておりません。
また、モデルガン改造のみやタナカのカシオペアモデルの事件を含みません。

・2007年

 神奈川県、会社員。準空気銃所持。
全国初の摘発。
デジコンターゲット等の所持。

・2009年

 新潟県、会社員二人、準空気銃所持で逮捕。
法定の2倍のパワー(2j程度?)を5丁。
サバイバルゲーム中に「パワーが強い銃がある」と自慢したところ、相手がたまたま非番の警察官だったそうです。

 愛知県
 準空気銃を台湾から輸入してインターネットオークションでの販売。
 逮捕時には準空気銃11丁を所持。

 福岡県。
小学生6年生が父親の所持する準空気銃で友人の小学2年生をふざけて撃ち、目に当たり失明。
準空気銃所持で父親を逮捕。

・2011年

 岐阜県。
「物がなくなった」と通報してきた人の家に警察が調べに行き、偶然にエアガンを見つけ、提出を求めて鑑定。
4つのエアガンのうち1つが準空気銃、書類送検。

・2012年

 佐賀県、塗装業ら3人逮捕。
空気銃5丁、準空気銃57丁を保管しており逮捕。
 台湾から輸入し、インターネット販売目的。

 神奈川県横浜市、高校三年生の少年。
改造拳銃1丁、準空気銃4丁、模造拳銃2丁の所持。

ここに書かれていないものは検挙例の一部だけと思われます。

サバイバルゲーマー的に気になるのは、販売目的以外の物。
法規制を知らなかったり、趣味でパワーアップしたようなものも検挙されています。
このへんは一般のサバイバルゲーマーも十分に気を付けなければならないものです。

現在のサバイバルゲームのパワー規制について

現在、多くのサバイバルゲームフィールド、ゲーム会のパワー規制が0.98j以下となっているようです。
これはゲーム会のパワーレギュレーションと銃刀法の違法ラインがまったく同じため、非常に危険のことと思われます。
ゲーム会のパワー規制をわずかにでも上回ったら違法で警察沙汰になる可能性があります。

個人的な考えをいうと、ゲーム会のレギュレーションは法律のラインである0.98jより低い値に定めたほうが無難と考えます。
エアガンのパワーはBB弾の違い、ホップのかけ方や、その日のコンディション(シリンダー内のグリスの状態、ピストンのOリングの状態など)により変動し、一定ではありません。
ガスガンの場合は気温により激しく変化するのでなおさらです。
0.98jは0.2gでの初速で99m/sですが、初速でいうと90m/s以上にはしないほうが安全かと思われます。
ただ現状、メーカー出荷状態で0.98jにかなり近い値で販売されているエアガンが少なくなく、ゲーム会のパワー規制を下げた場合、そのような銃の扱いをどうするかが悩ましいところとなります。
いずれにせよ、ユーザーの手、あるいはショップカスタムにより、好き好んでパワーを上げ、0.98jに近づけることは、マナー、モラルの面だけではなく、いざ銃刀法で検挙されないためにも、避けたほうが良いことかと思います。

私が2006年に書いた文章の最後の「今後」には、「今後のエアガンのパワーはやや下がる」という予想がありました。
ですがこの予想は当たらず、多くのエアガンが銃刀法規制に近いパワーで販売され、また多くのゲーム会が、そのぎりぎりでの銃まで使えます。
この現状には非常に不安を持っております。

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