この日は最後の通し稽古。連日の稽古の疲れをものともせず、気合い十分に役者、スタッフが険しい面持ちで集合した。今回は全員が衣裳を身につけ、メイクをし、本番に近い形で臨んだ。もちろん消え物(下記管理人注参照)も用意した。
しかし相変わらず食べるシーンは面白い。自分の台詞が回ってくるまでに口を空にしなければならないのだが、その慌てた食べ方を眺めているとコントのワンシーンを思い出す。
悪かった点としては台詞の間違いや普段しないミスをしたりする部分があった。良かった点は、本番同様の緊張感をもっていたためか、落ち着いた演技でテキパキとこなす場面が見られた。演技が固まってきた分、役者間での意見の交換が頻繁にかわされるのが最近の稽古場の雰囲気なのだが、今日は時間の都合でそれほど話せなかった。だが最後の通し稽古で話しあう材料がまた増えたようだ。これからも短い時間だが稽古はあるので、本番までにどこまで詰められるかが楽しみだ。
自分の出るシーンでは相変わらず、語尾上がりの癖がぬけずに苦戦していました。本番まであと一週間を切っているのに何をしているのやらと全くお恥ずかしい限りです。他の皆さんの足を引っ張らぬように頑張る事も大切なのですが、自分らしさが最近抜けてきてるのに気付き、それで良いのか考え込んでしまってます。役の癖ならともかく、役者の癖は出さないほうが良いのでしょう。本番までには調整したいと思うので、観にきた人はそういった部分でもお楽しみいただけたらと思います。(松澤)
*管理人注 消え物=舞台上で使う飲み物や食べ物。飲んだり食べたりすると「消え」てしまうので「消え物」と呼ぶ。写真は(左)TAIRA、(右)岩井。(江平@管理人)
|