阿部慎之助選手記者会見再録  

・・・17年8月13日に史上49人目の通算2000本安打を達成した阿部慎之助選手(巨人)の試合後の共同記者会見を再現してみました。


試合後の共同記者会見 2017年8月13日 マツダ 対広島戦終了後

−まずは、2000安打達成おめでとうございます。

阿部「はい、有難うございます。」

−率直な今のお気持ちからお聞かせください。

阿部「う〜ん、まあ本当、えー、多分皆さん東京になるんじゃないかと思ってたと思うんですけど、えー、まあ本当に打てて、まあホッとしてます。」

−残り1本で今日広島の3戦目を迎えましたが、残り1の状況で今日を迎える、その心境と言うのは、今日はどうだったんでしょうか?

阿部「ん〜、まあね、いつもと違うドキドキした気持ちもありましたし、え〜、まあ見に来てくれてるカープファンの人たちからも声を掛けて頂いたりとかって言うのもあって、え〜、もう早く打ちたいなって言うのは、はい、正直ありました。」

−あのう、1打席目に打席に入る時にも、『決めろ決めろ、2000本!』と言うコールが随分と大きく響いていて、聞こえたんですけれども、ああいった声って言うのは、どういう風に聞いてましたか?

阿部「ん〜、まあ集中してたんで、あんまり聞こえなかったんですけど、えー、まあ、あの決まった時にね、あのうカープファンの方々も、えー、慎之助コールをして頂いて、まあ本当に野球ファンの方は温かいなと、思って今感謝してます、はい。」

−決まった直後にカープからは新井選手が、そしてジャイアンツから坂本選手が、それぞれ花束を持って近付きましたが、どんな言葉を掛けられ、どんな会話があったか、もしよろしければ。

阿部「いやもう、えー、『おめでとう。』って言うのと、僕からの『ありがとうございました。』で、はい。」

−まあ、それにしましても、あの、ここまで3打席ヒットがなしで迎えた9回のあの打席でのヒットになりましたが、ワンボールツーストライクから4球目、どういったヒットだったんでしょうか?

阿部「そうですね、まあフォークも頭入れて、えー、それを上手く打てたかなと思います、はい。」

−綺麗にライト前に運んだあの瞬間と言うのは、どんな心境でしたか?

阿部「ん〜、そこまでは何とも思わなかったんですけど、えーまあ、4対1で負けてましたし、えーまあ、何とかと思って打席入っただけなんで、はい。」

−あの、8月に入って順調にその数は減って来たと思うんですが、広島、残り3本で入りました。1本ずつ1本ずつで来て、今日まあ最後の打席になりましたけれども、達成出来たと言う点に関しては如何でしょうか?

阿部「ん〜、まあ率直に嬉しく思いますし、えー、けどやっぱりチームがね、負けてしまったって言う残念な結果があるんで。えーまあ、そこはね、来週から切り換えてやりたいなと思います、はい。」

−この2000本と言う数字に関して言いますと、史上49人目と言う、非常にまた、これも重い偉大な記録になると思うんですが、この2000本と言う事に関しては如何でしょう?

阿部「ん〜、まあ正直本当、打てると思ってなかったし、えー目標に出来るような選手ではなかったと、自分で自覚してましたし、えーまあ、本当、打ててしまったなって言う、今の正直な気持ちです、はい。」

−あのう、今シーズンは残り83本でスタートしたんですが、どのあたりから具体的に、いよいよ2000本と言う事を意識し始めましたか?

阿部「ん〜、そうですね。1回怪我で離脱した時に、えー、何とかチームの為にも自分の為にも、えー、早く復帰したいと思いながら、えー、10日間頑張れましたし、えー、そのあたりから、まあ意識はし始めた頃ですかね、はい。」

−あの、阿部さんはルーキーの年から、デビュー戦からヒットも打ちました。ただこのところ、そういったコンディションの状態も含めまして、なかなか思うようにヒットの数が積み重なっていかなかったかもしれないんですが、改めてこのあたりの時期も含めて達成出来たというあたりは如何でしょうか?

阿部「目標は7月に立ててたんですけど、まあそれが怪我で遅れてしまって、まあだけど、後はその試合に入って、その勝てる1本をっていつもコメントしてますけど、ん〜、まあそういう風に意識した方が、えー、野球にも入れますし、その自分の個人の成績も大事ですけど、えー、そればっかし意識してると打てない日もありましたし、ん〜、何かそれが凄く分かったと言うか、なかなか難しいなと思いましたね、はい。」

−あの、2000本達成した今だからこそかもしれませんが、やはり2000本と言う、その数字に関するプレッシャーと言うのはありましたか?

阿部「プレッシャー?う〜ん、そうですね。まあ久々に沢山のマスコミの方が、僕に寄って来て頂いたんで、えーそういうプレッシャーはヒシヒシと感じてました、はい。」

−では、そう言った意味での荷が下りたという感じなんでしょうか?

阿部「ん〜、そうですね。ま、あと何日かしたら、えー、新聞も違う内容になってるでしょうし、僕ももう1回集中してシーズンに向けて、何とかね、えー上位に加われるように、まあやるだけだなと思います、はい。」

−史上49人目もそうですが、ジャイアンツの生え抜きとしては5人目と言う、これもまた本当に偉大な名前を残した事になると思うのですが。

阿部「うん、そうですね。まあそれはもう、僕が、えー辞める時にもう1回振り返って、えー凄い数字を打ったんだなと思って、えーまあ、その時に振り返ればいいかなと思います、はい。」

−まあこういった記念すべき日に、あのまあ、夏休みと言う事もあるんでしょうが、ご家族も広島にいらしてるという風に聞いていますが、いい姿を見せられたのではないですか?

阿部「ん〜、そうですね。急遽来る事になって、えー、まあ多分、本当の凄さは分かってないんでしょうけども、えーまあ、こういう姿をね、見て球場の雰囲気を味わえて、えーまあ、もうちょい大人になった時に自慢したいなと思います、」

−ご家族もそうですし、まあそのヒットを打った2000本のボールも恐らく届いていると思うんですが、記念のボールはどうしましょうか?

阿部「そうですね、えーまあ、とりあえずは子供達に触らせてあげて、えーその後にまあ、父親の方にあげたいなと思います、はい。」

−やはり大きな影響を受けた両親、そしてご家族、そういった中で決められた、この2000本と言うのは、改めて振り返るとどうでしょうか?

阿部「そうですね、まあ本当に、色んな事があって、えーここまで達成出来ましたし、えー誰よりも、そうだな・・・応援してくれた家族もいますし、両親もいますし。えーまあ、阿部家ではいつも先祖を大事にしろって言われるんですけど、それ以上に生きている先祖はもって大事にしろって言われるんで、えー、まあいつもね、多分いい時も悪い時も見てくれてたのは両親だと思いますし、えー、他にも沢山、ずーっとこの広島まで来てくれた方々も沢山いらっしゃるんで、えーまあ、その前でいい姿を見せられて良かったかなと思います、はい。」

−えー、2000安打と言う数字も非常に大きいですが、えー、近いところで言うと、400本塁打と言うのも視野に入っているかと思いますが、次の数字の目標と言うものは、もう考えていらっしゃいますか?

阿部「そうですね。う〜ん、まあその400号も近いっていうのは知ってますし、えー、うん、まあこの2000本安打に関しては、まあしっかり目標を立てないとね、いけないと思いますし、次は2500本を目指して、えー、やって行きたいなと思います、はい。」

−最後に、改めてそのヒットを打った感触も含め、2000を達成した今日1日を振り返って、どんな1日になりましたか?

阿部「ん〜、何か不思議な1日になりました、はい。」

−と言いますと?

阿部「まあ『本当なのかな?』、という。実感もないですし、えー、そんなに凄い事やっちゃったのかなって言うのもありますし。それが今の率直な感想です、はい。」

−そして切り換えて又、神宮から再スタートですね。

阿部「そうですね、もう来週もそうですけど、えーまあ、何とか今週勝ち越ししたかったんですけど、又チームでね、切り換えて、来週は東京で暴れたいなと思います、はい。」

−えー、素晴らしい記録達成、本当におめでとうございます。

阿部「はい、有難うございました。」