〜布の彫刻〜
人形と一言で言ってみても、その世界はとても巾が広いものです。
今回は、その中でも創作人形を取り上げてみたいと思います。
昨今の創作人形の多くはいわゆる焼き物(ビスクヘッド)のものが多いようですが、
布を駆使して立体的な
例えて言うなら彫刻と見まごうばかりの作品を
世に送り続けているのがアメリカの作家ジョン・ライト氏です。
氏は1970年代後半から独学で人形を作り始め
初期には子供の表情をいきいきと捉えた作品が多く
その後、くまのプーさん
ディズニークラシック(白雪姫・ピノキオ)
ポター描く、ピータラビットの世界
キューピー・星の王子さまなどなど
絵から抜け出したような、数多くの作品を発表しています。
その作品の特徴は
モールドされ手彩色が施されたフェルト製の顔部分に
手作りの衣類や小物類など。
非常に手間がかかる作業で、創られる作品はどれもが限定生産品となっています。
この
Geppetto and Pinocchio 2 Traditional
は、うちの息子が産まれた1994年に250体限定で発売された製品です。
ピノキオのラストシーン・・・
人形だったピノキオが人間の男の子になるシーンを見て
「うちの子に似てる!」と思い込み(親なんて、そんなモンなのよ〜)
婚家と実家の・・・なんだか凄い言い回しだわ、橋田ドラマみたい
間の初孫で男児でしたので、
ちと親に寄付してもらい、アメリカの人形博物館-ロザリー・ミュージアム・オブ・ドール・アート−から
個人輸入で取り寄せました
では、人形を見てみましょう!
ピノキオ
椅子に、ちょこんと座って |
氏の作品はフェルト製と書きましたが
このピノキオに関していえば、まんま木製!です
目、頬、鼻などには微妙な濃淡の手彩色がっ!
プロの技に、ただ感動というか呆然というか・・・
長時間眺めていても飽きません
髪はあとから糊で貼り付けられています
帽子を取って、ちょっとおすまし |
フェルト製の帽子や衣類
配色も含め細部までディズニーアニメに忠実に作られています
右足の裏 | 左足の裏 ナンバー・94/250 |
肘の関節 | 膝の関節 |
バランスがいいので自力で立つことが出来ます
専用の椅子
椅子はイタリアのアンリ社製です | 椅子の裏にも ナンバー・94/250 |
ゼペット
フェルトで作られたラインが、見事! | 眼鏡も良く出来ています | この!この表情! | 自立は無理でした |
目の影部分や鼻の頭が、ナイス! | 耳の造形もお見事! |
靴は皮製 | 靴の裏には鋲があります | シャツの柄や衣類のシワにご注目 | 金属もふんだんに使われています |
金色の小冊子では、ピノキオとジョン・ライトが それぞれ簡単に紹介されています |
ミュージアム・オブ・ドール・アートのタグ(左写真)内には 誰かのサイン(笑) |
ナンバー・94/250 |
ピノキオ・24cm ゼペット・45cm |
氏のピノキオのテーマにした作品は
この他にいくつかありますが
ピノキオを探すコート姿のゼペット-Geppetto Searches for Pinocchio-や
プレジャーアイランドで遊び過ぎて、ロバの耳と尻尾がはえてしまったピノキオ
-Pleasure Island Pinocchio-
が有名です。
また、私の持っている
-Geppetto and Pinocchio 2 Traditional-
と同時期に発売された
糸のついたピノキオを操る作業エプロン姿のゼペット
-Geppetto and Pinocchio 1 Marionette−という作品もあります
こちらのピノキオはタイトル通りマリオネットですので
視点が合っていないように作られています。
ピノキオグッズも一時期、集めていましたが
殆ど手放してしまいました。
なにしろ1940年の映画!ですのでグッズの数が半端じゃないです(汗)
セリセルという印刷セルも1枚だけ購入しました。
トレス線が消える心配がないので(笑)安心して部屋に飾っています
PINOCCHIO AND MARIONETTE 限定5000枚 |
公式サイトでは、今までに作られた作品が
堪能できますので、どうぞご覧になって下さいね!
公式サイト
http://www.rjohnwright.com/
ピーターラビット・シリーズ
-Tom Kitten−に心動く日々・・・
1994年・アメリカより個人輸入
作成年月日2003年7月1日