俺の好きなプラレール:第17章 |
「東北上越新幹線・リレー号セット」
過去、プラレールには「伝説」といわれるものがいくつもあった
「横須賀色のプラレールがあった」「関西新快速色のプラレールがあった」…
それらは、「持っていたことがある」「見た事がある」という情報は存在したが
実物が長い間確認できなかったものだった
しかし、長年にわたるプラレール博物館の発掘調査によって
それらは実在する事が確認され、博物館のHPに展示されるようになった
そんなプラレール伝説の中でも最大のものの一つ
それは…
「東北上越新幹線とリレー号の入った複線ステーションのセットが存在した」というものだ
それは青鼻新幹線とL特急の入った「複線自動ステーションセット」を
東北新幹線とリレー号に置き換えたものだという説もあった…
たしかに東北新幹線開業から約3年間、正確には1982年6月から85年の3月まで
暫定的に大宮発着となった東北上越新幹線のために、「新幹線リレー号」が設定され
プラレールでも東海型をベースにした「リレー号」が発売されていたのは事実だが…
その大宮接続を再現したセットの存在については、今まで全くといっていいほど情報がなく
「いかにもありそうなのがかえって怪しい…」と実のところ存在が疑問視されていたのだ
「プラレールのすべて」にももちろん記載されていないそんなセットが本当に存在したのか?
20年以上、その事実を証明できるようなものは写真1枚すら見つからなかった
しかし今、衝撃の事実を明らかにしたい!
そのセットは実在した!「東北上越新幹線・リレー号セット」として
東北新幹線の大宮暫定開業という歴史がなかったのなら、決して生まれる事のなかったこのセット
プラレール界の「都市伝説」として闇に消えようとしたその時、
それは忽然とネットオークションに姿を現したのだった
〜ぶっちゃけこんなこともあろうかと「プラレール リレー号」というアラートを作っていたオレ
パソコンに向かいネットサーフィンをしていたその時にアラートメールが飛び込んできたのさ
そのメールを開いたオレは驚愕した
「東北上越新幹線・リレー号セット」が今まさにオークションに出品されたのだった
ぬあんと即決価格が設定されていたので即・落札!
出品から5分もたっていなかっただろうか
その時・その瞬間にパソコンに向かっていなければたぶんオレも落札できなかっただろう
これはまさに神が与えてくれた出会いだとオレは確信した
数日後、そのセットが届き、出会いは現実となった
「リレー号」自体が生産数の少なさから入手困難品のトップクラスなのに
それが入ったこのセットは、果たしてどれだけの数が作られたことか…
現存しているのがまさに奇跡と言っても過言ではないぜ!
〜前置きが長くなってスマンスマン〜
紹介しよう
これが「東北上越新幹線・リレー号セット」だっ!
セットに入っているのは、東北上越新幹線3両とリレー号2両
そして複線自動ステーションとトンネル、鉄橋など
レイアウト内容は、今までの複線ステーションの入ったセットが全て全線複線だったのに対し
単線エンドレスをY型ポイントで駅の部分だけ複線にするという異色のパターンとなっている
つまり、「複線自動ステーションセット」の単なる車両・箱替えではなく
全く新規の別内容のセットになっているということだ
新幹線とリレー号が同じ線路を走るのはちょっと不思議 |
〜父さん、やっぱり東北上越新幹線とリレー号のセットは本当にあったんだ!(意味不明) |
Y字ポイントも何気に新金型になっているのだった |
箱は「ひかりごうマーク後期」のデザインとなっているので
発売は「ひかりごうマーク中期」の「複線自動ステーションセット」より後という事だ
これまで1980年初頭をもって生産が終了したと考えられていた「複線自動ステーション」が
1980年代中期まで生産されていたという新事実も合わせて確認された
現時点で、このセットが「複線自動ステーション」が入った最後のセットということになる
そして特筆すべき内容の一つに、駅の行き先表示板がある
回転式の表示板の行き先は東北上越新幹線の駅名に合わせて
「上野」「大宮」「新潟」「長岡」「盛岡」「仙台」となっているのだ
全て実在の東北上越新幹線の駅名となっており、
「上野」を発車したリレー号が「大宮」で「盛岡」行きの東北新幹線に接続
といった情景が再現できるのだ!
オリジナルの組み立て説明書も入っていたのでご紹介しよう〜
これはプラレール史上「国宝級」のお宝と言っていいかもしれない
まさにプラレール誕生50周年を迎える年にふさわしい発見といっても過言ではないだろう
ふくせんステーションについては実はもう一つ新発見があったのだが
それはまた別の機会に紹介しよう〜
(2009年3月15日ページ作成)