夜に歩けば


夜風が吹き抜ける

散り散りに舞う木の葉も冷たい路面に落ちる

月と星が作り出す夜の世界にも

灯火が幾重にも重なり・・・街が眠る事はない

その光とビルの群れは星の光を消し

窓枠のようにして空を切り取る



静寂の中に微かな喧騒を携えて

陽が昇るにはまだ早すぎる時の中

弱々しく点滅する街灯の先には

美しい空が広がっているのだろう・・・

街が覆い、見る事の叶わない場所

それでもその光を思っては、

唯静かに、この夜を歩くのもいいだろう

あてなんてなくていい

唯、星の光に向かって・・・

2003.7.25

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