支配者へ
神は薄い氷のように、
あやふやで脆い世界を歩く事を人に課した
いつまでも・・・
誰もがそう強く願い、永遠を夢見るのに
十字架に跪く者にさえ神は沈黙する
永遠を奪うため、エデンを追われ
人は不確かさの中で怖がりながら生きた
そこにあるのは人と同じ、支配者ゆえのエゴイズム
人が浅はかに殺してきたものと同じように
運命の中で神に弄ばれる
ただ1つ違うのは、罪の名のもとに裁かれる人と
裁かれる事のない神の存在
創造主とそれに似せて造られた人の絶対的な差
何故神は人を造るのか
理由なんて知り得ようもないけれど
哀しみが罷り通る不条理な世界に
僕を造らないでほしかった
2000.4.23