■おわりに
「挑戦する酒蔵」には日本酒にまつわる様々なエピソードが詰まっている。杜氏や蔵元の語りの中からは日本酒の長い歴史や伝統がかいま見えてくる。単においしい日本酒を紹介しているだけの本ではない。純米酒、伝統杜氏、熟成酒、地域の食文化との調和、まちおこしと復興支援…。世界に誇る高度な技術に裏打ちされた“魂の酒”“民族の酒”が織りなす芳醇な世界を描いたつもりだ。これぞ日本酒本の決定版と自負するゆえんである。
本書を通して本物の日本酒を理解し、本物の日本酒を愛する人が一人でも増えることを願ってやまない。
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『挑戦する酒蔵――本物の日本酒をもとめて』(農山漁村文化協会発行、1400円)
文:世古一穂(金沢大学教授)/土田修(中日新聞記者)/吉岡幸彦(姫路市職員)
写真:中島秀雄(写真家)
【本の内容】
第T章 日本酒事始
第U章 酒蔵の挑戦
福光屋(金沢市)/桝田酒造(富山市)/大木代吉本店(福島県矢吹町)/白木恒助商店(岐阜市)/大七酒造(福島県二本松市)/男山本店(宮城県気仙沼市)/数馬酒造(石川県能登町)
第V章 造り手と飲み手のコーディネート
樽一/和善くつき/酒蔵環境研究会
世古は、全体の監修と、第V章の「酒蔵環境研究会」と写真説明の執筆を担当
土田は、第T章の「日本酒事始」と第U章の「福光屋」「桝田酒造」「大木代吉本店」「白木恒助商店」「数馬酒造」、第V章の「樽一」「和善くつき」の取材・執筆を担当
吉岡は、第U章の「大七酒造」「男山本店」の取材・執筆を担当
同書は全国の書店で購入できるが、直送を希望される方は、酒蔵環境研究会あて fax : 03(5363)9026 またはメール k-seko@xvh.biglobe.ne.jp で。申し込みの際、 @ 住所 A 氏名 B 注文冊数 C 電話・メールアドレス−を明記のこと。送料 400 円
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