今回の選挙で、 自民党だけには投票しない。
与党の公明党にも投票しない。
そして、九条に賛成する民主党の議員には投票しない。
そうなるとどの党に、誰に投票すべきかは自ずと明らかになる。
しかし、ともあれ、自民党だけには投票しない運動をしていこう。
久間章生防衛大臣の「原爆投下は”しょうがない”」の発言があった。この発言で辞任することになったのは当然だが、この発言は、九条を喪失した後に何が起こるのかをまさに気付かせることになった。彼は長崎県出身である。原爆について選挙戦術からも感受性をもっているはずの彼の口からもれた意味は大きい。
この発言は、日本がもはや昔のような「非核」国家ではないという本音が漏れたということである。
九条を放棄して目指すのは、最後は「核」保有なのである。このことは最近の政権に近い人々の会話の変わりようから類推はできていたが、それがすでに定着していることの証拠である。
今月の参議院選挙は、与党にとっては、九条を放棄し、核へ向かっていくための関門の一つであるが、私たちにとっては、1票によって守らねばならない3年後への最初の大きな関門である。
安倍政権の正体について分析したすばらしい本を読んだ。『安倍政権論〜〜新自由主義から新保守主義へ』渡部治著(旬報社)。7月10日刊の出たばかりの本である。この人の講演を聞きに行って、一層鮮明に理解できた。
安倍首相の歴史的意味づけを、新自由主義(ネオリベラル)と新保守主義(日本的ネオコン)の歴史的合体としてとらえている。
新自由主義は、「改革」という名によって、勝ち組・負け組という流行語と共に格差社会をつくり、福祉を切り下げ、教育を破壊してきた。新保守主義は、「憲法改訂」という名によって、軍隊を持ち、軍需産業化をすすめ、そして核保有までの道を切り開いていこうとしている。
渡辺治著『安倍政権論』を選挙までに読んで欲しいと願う。インターネットで注文できる便利な時代を享受しよう。
『安倍政権論〜〜新自由主義から新保守主義へ』渡部治著(旬報社) http://www.junposha.co.jp/guide/1sya/etc/abe.htm |