3.被災地の現状
被災者の仮設住宅を建設する工事が本格化している。 石川県によると、仮設住宅は4月4日現在、130 戸を既に着工。
4月末の完成を目指している。被災者は高齢者が多いため手すりやスロープなどの設置の要望には個別に対応するという。
また、 輪島市 など能登地方の3市4町で実施した応急危険度判定で「危険」とされた家屋は1200棟あり、 輪島市 門前町 などでは「危険」と判定された家屋の取り壊しもはじまっている。
輪島市 で電気店を営んでいた男性(50歳)は「この家で生まれ、育っただけに、実家が重機で押しつぶされるのはつらい」といいながらも被災住宅の修理に走り回っていた。
また能登半島地震で 輪島市 門前町 の小山地区の水田では崩落やひび割れ被害が相次ぎ、今年の作付けが危機的な状況になっている。同地区は四方を山に囲まれ、河岸川に沿うように農家数件が並ぶ地区。門前地区でも有数の米の産地として知られ、棚田11ヘクタールの集落。各農家が負担する整備事業の工事費を昨年夏に払い終え、ほっとした矢先の地震だったという。
棚田 150枚のうち、一割で崩落箇所や縦横の地割れが確認された。
「過疎、高齢化が深刻。先祖代々の土地だが、多額な資金をかけて復旧させる意欲が各農家にわくかどうか心配」と区長さんは話している。
被害を受けていない田でも水を張れば新たな崩落を招く恐れもあり、耕作放棄しなければならない可能性が高いという。これからの雨で被害がさらに拡大する可能性も高い。
春の観光シーズンを前に観光業も大きなダメージを受けている。能登の温泉地では予約客のキャンセルが相次いでいる厳しい状況だ。
以下は、輪島市の中島酒造店で撮影した写真(写真提供:赤須企画事務所 赤須治郎)
地震から1週間経過。蔵の中は落下した建材や壁土を運び出した後なので、歩ける状態になっている。掃除をするために動かした機材や酒箱が、そのまま放置されているので、乱雑に見えますが、することが多くて、整理整頓まで手が回らない。
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