5. まちの問題解決に市民が関わる場
マリンシティ構想以降のまちづくりの系譜を見ると、平成7年ごろから、活動の中心が港からまちなかへと広がっていることが分かる。「まちづくりは人づくり」という原点を常に念頭におき、あらゆる主体が関わりあいながら、ハード整備、文化・交流活動が進められてきた。
運動の盛り上がりに浮き沈みはあるものの、まちづくりの志は、脈々と受け継がれている。マリンシティ運動の発端となった市民大学講座から、約四半世紀を経て、七尾のまちづくりを牽引する人づくりの場が、新たに設けられることになった。平成15年6月に設立された「元気ななお仕事塾」である。全国公募で選ばれた塾長は、TMO(タウンマネジメント機関)の職員として雇用され、市民と共にまちづくりに取り組んでいる。この仕事塾では、参加者が実際にまちの問題解決方法を考え、それを実践する中で、市民が直接まちに関わりながら、まちづくりを進めている。この活動の中から、まちなかで行われる定期市「能路市場」や、まちなかの伝統的な建造物を保存する運動「七尾歴史街道まちづくり協議会」などが生まれている。
まちづくりの担い手は、非常に多様化し、かつてマリンシティ運動を背後で支えていた主婦や学生なども、次々と主体的な活動を展開している。また、活動のスタイルも、ないものねだりから、あるもの活かしへとシフトしてきているようである。ますます「協働コーディネーター」が必要になってきているというわけだ。
今回は、これまでの七尾のまちづくりを紹介してきた。次号では、(株) 御祓川設立以降の個別事業にスポットをあてて、協働コーディネートの現場に迫ってみたい。
※冒頭で紹介したモントレージャズフェスティバルin能登は、今年7月30日に開催されます。ぜひ、これを機会に七尾へお越しください。
モントレージャズフェスティバル in能登HP
http://www.noto.or.jp/monterey-jazz/
その他関連 HPの紹介
株式会社 御祓川: http://www.noto.or.jp/nanao/asi/
元気ななお仕事塾: http://nanaojyuku.exblog.jp/ |