(中小企業診断士受験講座)

   

  中小企業経営・中小企業政策

                  

               ス ク ラ ム 研究会

                (Seino Yoshio)

 

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(データ等が古くなりましたので、第1部から第7部まで削除しました。ご了承下い。)

(第8部) 2003年版 中小企業白書 (短答式問答集)

(平成15年7月1日初出)

(解 答 例)

(第9部) 平成15年度中小企業個別施策(短答式問答集)

平成15年度新規施策を中心として-(平成15年7月11日初出) 

(施 策 解 答 例) 

(第10部) 2004年版 中小企業白書 (短答式問答集)

(平成16年6月16日初出)

 

 

(第8部) 2003年版 中小企業白書 (短答式問答集)

      (平成15年7月1日初出)  

(最近の中小企業を巡る動向)

1. 2002年の中小企業の業況を簡記せよ。

2. 中小製造業の生産の動向について説明せよ。

3. 中小企業の資金繰りの傾向について説明せよ。

4. 金融機関の貸出態度DIの傾向について説明せよ。

5. 中小企業の貸出残高の動向について説明せよ。

6. 中小企業の今後1年間の借入方針について説明せよ。

7. 中小企業製造業において、キャッシュフローが設備投資に与える影響について説明せよ。

8. 2002年における中小企業の倒産動向について説明せよ。

(中小企業の強みとその活躍)

9. 我が国の工業出荷額は1960年から2000年で20倍に拡大したが、この間における中小企業製造業の地位について説明せよ。

10.中小企業が活躍する分野を供給面と需要面から説明せよ。

11.新製品開発に取り組むことによる成長への効果について説明せよ。

12.中小企業が成長するために、経営面で重要と考えられる点を2つあげよ。

13.全要素生産性(TFP)について説明せよ。

(創業、退出、再生・再起が容易な経済社会の構築)

14.我が国の開業の動向とその背景にある問題点について説明せよ。

15.我が国の廃業の動向について説明せよ。

16.倒産企業と生存企業の倒産回避の対応策の相違について説明せよ。

17.倒産企業の事業継続状況について説明せよ。

18.倒産後も事業を継続している企業の倒産後の事業継続資金の調達方法について説明せよ。

19.倒産企業経営者の再起業状況について説明せよ。

20.倒産企業経営者の再起業の資金調達について説明せよ。

(中小企業の資金調達)

21.中小企業の資金調達構造の特性について説明せよ。

22.中小企業の資金調達条件の特徴について説明せよ。

23.中小企業からみた借入資金を円滑に確保するために重要な点を2つあげよ。

24.メインバンクの合併、破綻又はメインバンクから希望額を借入ができなかった場合に備える対策について説明せよ。

25.「情報の非対称性」を乗り越えるための銀行側の対応策を3点あげよ。

26.銀行が中小企業貸出しの審査項目としてとくに重視する点を財務面、保全面及び定性情報面でそれぞれ上位2項目をあげよ。

27.中小企業金融におけるノンバンクの位置付けについて説明せよ。

28.「顔の見えるファイナンス」について説明せよ。

(事業連携による経営革新)

29.最近の中小企業製造業における下請取引のメリットのとらえ方の変化の兆候について説明せよ。

30.下請中小企業製造業が今後強化したいと考えている能力を上位から3点あげよ。

31.下請中小企業サービス業等が今後強化したいと考えている能力を上位から3点あげよ。

32.親事業者の海外進出に対応した受注側中小企業製造業の戦略の効果を上位から2点あげよ。

33.最近の産業集積のメリットのとらえ方の変化について説明せよ。

34.「知識のスピルオーバー」について説明せよ

35.地方中小都市型商店街における新規参入者の新規出店理由を上位から3点あげよ。    

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(解 答 例) 

(最近の中小企業を巡る動向)

1. 2002年の中小企業の業況を簡記せよ。

  2001年中、悪化が続いていた中小企業の業況は2002年に入って下げ止まり、4〜6月期には一旦上昇に転じたものの、7〜9月以降は横這いの状態が続いている。輸出に牽引された製造業と内需に力強さを欠く非製造業との格差が拡大した。

2. 中小製造業の生産の動向について説明せよ。

 中小製造業の生産は、年初に底を打った後、電気機械、輸送機器に牽引され拡大したものの秋以降低迷した。また、製造業全体の水準は前回の景気の谷であった98年12月よりも一たん回復しているのに対して、中小製造業ではその水準を下回っており、大企業と中小企業の格差が拡大した。

3. 中小企業の資金繰りの傾向について説明せよ。

 大企業の資金繰りが1990年代前半及び金融不況期の1997年末から1998年にかけて、一時的に下落したものの、下落後の回復幅も大きく、長期的には横這い傾向を維持しているのに対し、中小企業の資金繰りはバブル崩壊直後の199年代前半以降、一貫して悪化傾向にある。

4. 金融機関の貸出態度DIの傾向について説明せよ。

 金融機関の貸出態度の推移を見ると、1989〜1990年のバブル経済崩壊と1997年〜1998年の金融危機の2度の時期に、貸出態度が急降下し、その後、回復はしているものの、長期的にみると悪化傾向で推移している。2002年に一時景況判断DIは持ち直したが、その時にも貸出態度DIは悪化したまま回復が見られていない。

5. 中小企業向け貸出残高の動向について説明せよ。

 中小企業向け貸出残高は2000年以降一貫して減少傾向にあり、特に大手行を中心に減少している。減少の原因の一つとして中小企業の借入方針が慎重傾向になっていることがあり、また、金融機関の厳しい貸出態度が中小企業の借入方針を慎重にさせている要因の一つとなっている。一方、政府系金融機関の貸出残高は堅調に推移している。これは平成12年12月より始まったセーフティネット貸付が着実に増加しているためで、政府系金融機関がセーフティネットとして重要な役割を果たしていることがうかがえる。

6. 中小企業の今後1年間の借入方針について説明せよ。

 「借入残高を削減する」とする企業が44.5%と最も多く、「借入残高を増やす」とする企業は4.9%に過ぎない。借入申込を拒絶された企業はその後の借入方針を慎重にする傾向があり、金融機関の厳しい貸出態度は直接的に貸出額を減少させるだけでなく、企業側の借入れへの慎重姿勢を助長させ、さらに貸出額を減少させるという連鎖メカニズムを生む側面がある。

7. 中小企業製造業において、キャッシュフローが設備投資に与える影響について説明せよ。

 大企業と異なり多様な資金調達手段を持たない中小企業においては、円滑な借入れが困難な時期には、キャシュフローの多寡が企業の設備投資水準を左右し、借入れが円滑に行われる時期はキャッシュフローの水準にそれほど影響を受けず、設備投資が行われている。

8. 2002年における中小企業の倒産動向について説明せよ。

 2002年の中小企業の倒産件数は18,687件で歴代6位の高水準であった。業種別では、サービス業・その他の増加が目立ち、また、建設業の倒産は4年連続で全倒産件数の3割を占めており、依然として高水準である。

(中小企業の強みとその活躍)

9. 我が国の工業出荷額は1960年から2000年で20倍に拡大したが、この間における中小企業製造業の地位について説明せよ。

 我が国経済は戦後復旧に始まり、高度成長期、石油危機を経た安定成長期、バブル期、そしてバブル崩壊後の経済停滞等さまざまな局面を経てきた。このような経済変化の激変にもかかわらず、中小企業製造業の付加価値額シエアや従業者数シエアは極めて安定的に推移してきており、40年間の長期にわたり中小企業が我が国の経済の発展に大きく寄与し続けたことを示している。

10.中小企業が活躍する分野を供給面と需要面から説明せよ。

 中小企業が活躍する分野を供給面から見ると資本集約度が低く、需要面から見ると他品種少量、需要変動の激しい分野である。こうした需要面、供給面の特徴は、相互に密接な関連がある。たとえば、需要が多様ではなく、かつ時間的に安定的でロットが大きい場合は生産物の規格化が可能であり、資本装備率を増加させ規模の経済を追求した生産体制を組むことができる。しかし、需要が小ロットであり、それぞれの需要の内容に微妙な差違がある場合は、生産物を規格化し規模の経済を追求することは困難であり、中小企業はこうした分野で小さな組織の特徴ともいえる小回り性、機動性を発揮して、独自の活躍を続けてきたといえる。

11.新製品開発に取り組むことによる成長への効果について説明せよ。

 新製品に取り組んだ企業の従業者数増加率を見ると、どの規模層についても新製品開発に取り組んでいる企業はその企業が属する従業員者規模層全体の従業者数増加率平均にくらべて高い。さらに従業者規模が小さくなるにつれ、両者の乖離が大きくなっている。これは、大企業であれば規格大量生産においてその規模をさらに拡大すること等を通じて成長を実現することが可能であるが、中小企業にとっては新製品開発等、イノベーション活動が成長への源泉として大きな意味を持つことを示している。

12.中小企業が成長するために、経営面で重要と考えられる点を2つあげよ。

 中小企業が成長するためには経営面で、 ア、同族企業から非同族企業への脱皮により外部人材の登用を図るイ、高い技術や品質だけをむやみに追い求めるのではなく、自社の商品レベルを把握し、その魅力を市場で十分に活用する ことが重要である。

13.全要素生産性(TFP)について説明せよ。

 全要素生産性(TFP)とは、生産の増加のうち、労働、資本といった生産要素の増加で説明できない部分がどの程度あるかを計測したものであり、通常、技術進歩の進歩率を示すものと解釈されている。「全要素生産性(TFP)成長率=付加価値額増加率-労働分配率×従業者数増加率-資本分配率×有形固定資産増加率」の式で示されるが中小企業の方が大企業に比べ高く、中小企業がイノベーションを実現して自らの技術を進歩させてきたことを示している

(創業、退出、再生・再起が容易な経済社会の構築)

14.我が国の開業の動向とその背景にある問題点について説明せよ。

 事業所数による開業率の推移をみると、1960年代のいわゆる高度成長期は高い水準であったが、1980年代に入って低下を見せ始め、最新の調査時点である1999年〜2001年においては4%台を切り低迷している。業種別にみると、IT関連といった先進的分野のみならず、介護関連、リサイクル関連といった生活密着型・地域密着型分野でも開業率が高くなっている。開業率低下の要因の一つとして、1970年代初めから非雇用者年収に対する自営業者年収が減少を続けており、とくに1990年代に入り製造業の事業者対非雇用者収入比率の低下が著しいことがあげられる。これは金銭面において、自営業者であることが非雇用者であることに比べ、引き合わなくなっていることを意味し、このことも最近の開業率の低下に寄与していると見られる。

15.我が国の廃業の動向について説明せよ。

 近年、長引く経済停滞等の中で、廃業率が開業率を上回る水準で推移しており、自営業者数も大きく減少している。この背景の1つに廃業を希望する経営者が多数存在することがあげられる。大田区と東大阪の製造業者では約3割の経営者が自分の代での廃業を考えており、業績不振のほか、承継する人材がいないことも理由の一つにあげられている。 

16.倒産企業と生存企業の倒産回避の対応策の相違について説明せよ。

 倒産した企業と事業収支や財務状況とほぼ同じなのに生き残った企業と比較すると、経営危機に直面したとき倒産企業は一時的な資金調達解決のための対策に走る傾向が強く、本来とられるべき営業・販売の強化等の事業収益体質の改善を意図した取組が生存企業に比べ、疎かになりがちである。

17.倒産企業の事業継続状況について説明せよ。

 倒産後も事業を継続している企業が32.0%と、倒産企業の3社に1社は事業を継続している。 

18.倒産後も事業を継続している企業の倒産後の事業継続資金の調達方法について説明せよ。

 倒産後、事業を継続している企業は、企業の信用が極端に低下し借入はもちろん、手形取引、当座取引などの銀行取引が大幅に制限されるため、親族や友人・知人・取引先など「顔の見えるネットワーク」からの資金調達に大きく依存せざるをえなくなっている。

19.倒産企業経営者の再起業状況について説明せよ。

 倒産企業経営者は個人の債務を整理するため、43.4%の経営者が破産手続きを行っている。このように倒産企業が休廃業し、経営者個人も破産した者のうち13.7%が再起業を実現しており、これまでの「破産=終わり」という破産のとらえ方とは異なってきている。

20.倒産企業経営者の再起業の資金調達について説明せよ。

 倒産企業経営者で再起業に成功した経営者の資金調達は、初めの創業時に比べ、親族や友人・知人・取引先など「顔の見えるネットワーク」への依存が強まっており、身近な人々から資金援助者を探すこと以外、再起業の最大の障害である資金調達を克服するすべがないことを示している。 

(中小企業の資金調達)

21.中小企業の資金調達構造の特性について説明せよ。

 中小企業を従業員規模で見ると、自己資本の占める割合が従業員規模が大きくなるにつれて上昇して借入金の割合が下落し、従業員規模が小さい企業は資金調達の大部分を借入金に依存している。

22.中小企業の資金調達条件の特徴について説明せよ。

 資金調達の大部分を借入に依存している中小企業にとって、その借入は大企業ほど円滑でなく、規模の小さい企業ほど銀行借入において申込額どおり借りにくく、金利条件が厳しく、担保や保証(多くが代表者の個人保証)を提供している。

23.中小企業からみた借入資金を円滑に確保するために重要な点を2つあげよ。

 中小企業が借入試金を円滑に確保するためには、ア.積極的な企業情報の公開 イ.銀行との長期継続的取引などによる財務に現れない企業の情報が銀行に伝わる関係の醸成 が重要である。 

24.メインバンクの合併、破綻又はメインバンクから希望額を借入ができなかった場合に備える対策について説明せよ。

 メインバンクから円滑に借入ができなかったときのセーフティネットとして、地域金融機関などとの取引を普段から行っておくことが大切である。

25.「情報の非対称性」を乗り越えるための銀行側の対応策を3点あげよ。

 売り手(貸し手)と買い手(借り手)の間で「情報量」に格差がある情報の非対称性を克服するため、銀行側の対応策として、ア.審査能力の強化 イ.リレーションシップの再評価 ウ.新しい金融手法の開発 があげられる。

26..銀行が中小企業貸出しの審査項目としてとくに重視する点を財務面、保全面及び定性情報面でそれぞれ上位2項目をあげよ。

 審査項目としてとくに重視する点は、次の諸点である。

財務面 - ア.債務償還能力(債務償還年数等) イ.安全性(自己資本比率等)                  保全面 - ア.信用保証協会の保証 イ.不動産担保                           定性情報面 - ア.代表者の倒産歴 イ.事業上の強み弱み(製品力・技術力)

27.中小企業金融におけるノンバンクの位置付けについて説明せよ。

 クレジット会社、信販会社、リース会社、商工ローンなどで事業資金の貸出業務を行うノンバンクは、財務良好でなく、メインバンクとの関係が円滑でない企業に利用され、不動産業やサービス業で多く利用されており業種によって特性がある一方で、ノンバンク借入の迅速さや簡便さにメリットを感じている企業も存在する。

28.「顔の見えるファイナンス」について説明せよ。

 「顔の見えるネットワーク」を利用した金融は、日本に限らず世界各国で利用されており、「顔の見える」関係を前提としているために情報収集コストが低く、共同体の互助的精神や連帯意識により返済の義務感と仲間内監視が働き、銀行などの制度的金融よりもメリットを持つとされている。

(事業連携による経営革新)

29.最近の中小企業製造業における下請取引のメリットのとらえ方の変化の兆候について説明せよ。

 下請取引のメリットは依然として存在しているものの、その中身は以前と比べ変化している。まず、「仕事量が安定する」というメリットは依然として大きなメリットとなっているが、その割合は低下し、代わって「取引に関するリスクがない」、「独自の製品開発・企画立案が不要」、「技術指導が受けられる」が重要度を高めてきている。すなはち、下請取引のメリットは、仕事量の安定や独自の営業活動が不要という従来のメリットから取引リスクの無い取引と技術指導の恩恵に徐々に変化してしてきている。

30.下請中小企業製造業が今後強化したいと考えている能力を上位から3点あげよ。

 下請中小企業製造業が今後強化したいと考えている能力として、ア.コストダウンのための技術力・生産管理能力 イ.独自の新製品開発力 ウ.特殊な加工技術・ノウハウの開発、強化 を重視している。

31.下請中小企業サービス業等が今後強化したいと考えている能力を上位から3点あげよ。

 下請中小企業サービス業等が今後強化したいと考えている能力として、ア.コスト削減 イ.販路開発 ウ.現行事業における新サービスの開発 を重視している。

32.親事業者の海外進出に対応した受注側中小企業製造業の戦略の効果を上位から2点あげよ。

 受注側中小企業製造業の戦略の効果として、ア.高付加価値製品開発への取組 イ.製品の低コスト化 に高い効果が見られる。

33.最近の産業集積のメリットのとらえ方の変化について説明せよ。

 産業集積のメリットとしては、従来、地理的に企業(事業所)が集中していることによる輸送費、原材料購入費の節約、人的資源の調達の容易さ等のハード面でのメリットから説明されることが多かった。しかし、今日ではハード面でのメリットよりも、人材が集まり、協働する空間が形成されることによる情報の円滑化、不確実性の低下、知識のスピルオーバーがメリットとして強調されるようになってきている。

34.「知識のスピルオーバー」について説明せよ。

 「知識のスピルオーバー」とは、特定の企業によって行われた研究開発投資、あるいは技術革新の成果が、そのコストを負担しなかった企業にも波及することである。

35.地方中小都市型商店街における新規参入者の新規出店理由を上位から3点あげよ。

 新規出店理由として、ア.出店場所の立地条件の良さ イ.商店街の空き店舗優遇策の活用 ウ.商店街組合の積極的勧誘 が大きな要因としてあげられる。 

 

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(第9部) 平成15年度中小企業個別施策(短答式問答集)

平成15年度新規施策を中心として-(平成15年7月11日初出)

1. 中小企業基本法について次の空欄を埋めよ。

 中小企業基本法の政策理念は、独立した中小企業の多様で( ア )ある成長・発展の支援で、政策の柱は、創業・経営革新に向けての( イ )、( ウ )の強化及び経済的社会的環境の変化に対する( エ )のための( オ )である。

2. 平成15年度の中小企業政策の重点項目を4点あげよ。

3. 法的再建途上にある中小企業の再生を支援する「事業再生保証制度(DIP保証制度)」の保証限度額はいくらか。また、担保及び保証人は必要か。

4. 業況が低調等であるため経営改善に向け真摯な取組みを行うが、取引金融機関から貸し渋り・貸し剥がし等の取扱を受け、資金繰りに困難を来している中小企業に資金供給を行う「経済再生改革対応緊急貸付」の貸付対象の要件をあげよ。

5. 経営改善、経営再建等に取り組む必要が生じている中小企業であって、通常の融資制度では取り上げが困難な中小企業に対し、中小公庫が安定資金を供給する「企業再建資金」の貸付対象の要件をあげよ。

6. 保証付借入金の借換え等を促進することにより、中小企業の月々の返済額を軽減し、中小企業の資金繰りを円滑するための信用保証協会による「資金繰り円滑化借換保証制度」の支援対象は誰か。

7. 金融機関との取引状況の変化により影響を受けている中小企業に対し、商工中金が無担保で融資を行う「金融環境変化対応資金担保免除特例制度」の融資対象の資金は何か。

8. 第三者に保証人を依頼することや不動産、有価証券などの担保を提供することが困難な中小企業に対し、国民生活金融公庫が融資を行う「第三者保証人等を不要とする融資」の連帯保証人は誰か。

9. 独創的な技術・アイデアにより新規性の高い事業に取り組む中小企業に対し商工中金が融資を行う「起業挑戦支援無担保貸出制度」で、融資対象の資金は何か。

10. 海外生産拠点やその材料・部品野調達先等の技術力・管理能力の向上等、中小企業の国際事業展開に必要な技術者や管理者の育成を支援する「中小企業研修事業」の受入研修の対象事業は何か。

11. 中小製造業の国際競争力を強化するため、基盤的・戦略的技術開発を集中的に支援する「戦略的基盤技術力強化事業」の支援対象は誰か。

12. 中心市街地における大型空き店舗をTMO等が賃借して、魅力ある商業施設を実現する「大型空き店舗活用支援事業」の支援対象は誰か。

13. 一定のIT関連設備やソフトウェアを導入した場合、特別措置が受けられる「IT(情報通信機器等)投資促進税制」の適用対象は誰か。

14. 「中小企業の少額原価償却資産の取得価額の損金参入の特例制度」について説明せよ。

15. 中小企業の再生支援を進めるため、専任の専門家を配置し、再生に向けた相談・助言・計画策定等の支援を行う「中小企業再生支援協議会」の支援対象は誰か。

16. 経営革新等を目指す中小企業者、創業予定者のための実務的・実務的なセミナーである「ビジネス塾・ビジネスプランセミナー」の事業内容について説明せよ。

17. 技術力が高く、海外への展開に意欲のある中小企業と海外の起業との橋渡しを行う「中小企業海外展開・輸出支援事業」の支援対象は誰か。

18. 海外現地法人や商取引関係にあるローカル企業の生産性・品質野改善向上等を支援する「海外現地法人等への専門家派遣制度」の対象事業の業種は何か。 

   

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 (施 策 解 答 例)

1. 中小企業基本法の考え方について次の空欄を埋めよ。

 中小企業政策の基本理念は、独立した中小企業の多様で( ア )ある成長・発展の支援で、政策の柱は、創業・経営革新に向けての( イ )、( ウ )の強化及び経済的社会的環境の変化に対する( エ )のための( オ )である。

(ア) 活力 (イ) 自助努力 (ウ) 経営基盤 (エ) 適応円滑化 (オ) 制度整備

2. 平成15年度の中小企業政策の重点項目を4点あげよ。 

(1)金融セーフティネットの充実 -  不良債権処理の進展等構造改革を推進するにあたり、やる気と能力のある中小企業までが連鎖的に破綻することを回避するため、金融面でのセーフティネット構築に万全を期す。                                  (2)事業再生の支援 - 「中小企業再生支援協議会」を全都道府県に展開していくとともに、中小企業の早期経営改善等を促すような環境整備など中小企業の多様性、地域性といった特性を考慮し、きめ細やかに対応していく。                                                (3)創業・新事業展開への挑戦支援 - 経済活性化と雇用拡大の原動力となるやる気と能力のある中小企業を育成するため、個人の創業や中小企業の新事業展開への挑戦に対して、新たに中小ベンチャー企業と優秀な企業OBとのマッチング事業、新市場創出見本市の開催、我が国製造業の基盤的・戦略的分野の技術開発への集中的な支援などを開始するほか、資金面、人材面、技術面等強力かつ多面的な支援を行う。                          (4)中心市街地・商店街の活性化支援 - 厳しい地域経済の状況の中で、町の顔である中心市街地・商店街の活性化が不可欠であるため、中心市街地の大型空き店舗対策支援など、各地域のニーズに応じたきめ細かな支援を行う。

3. 法的再建途上にある中小企業の再生を支援する「事業再生保証制度(DIP保証制度)」の保証限度額はいくらか。また、担保及び保証人は必要か。

 保証限度額は、3億8千万円、ただし、売掛債権担保融資保証制度1億円、無担保保証8千万円を含む。原則として、売掛債権等の担保及び保証人を徴求する。

4. 業況が低調等であるため経営改善に向け真摯な取組みを行うが、取引金融機関から貸し渋り・貸し剥がし等の取扱を受け、資金繰りに困難を来している中小企業に資金供給を行う「経済再生改革対応緊急貸付」の貸付対象の要件をあげよ。

 貸付対象となる中小企業は、次の要件に全て合致する必要がある。                          (1)不良債権処理の加速策の一連の措置を理由として取引金融機関から次の(ア)から(オ)のいずれかの要請を受けた者 (ア)総与信残高の減少等 (イ)約定した返済条件以上の元金の弁済 (ウ)当座預金の解約等 (エ)過去の時点を比較して総与信残高が減少している中での担保、保証人の追加等 (オ)資金繰りに困難が来す程度の貸付金利等の引き上げ                                 (2)中小公庫、商工中金に対して、適切な事業活動計画を提出すること                (3)取引金融機関の金融支援が見込まれること                            ※上記は中小公庫及び商工中金の対象要件で、国民公庫では(2)及び(3)の要件がない。   

5. 経営改善、経営再建等に取り組む必要が生じている中小企業であって、通常の融資制度では取り上げが困難な中小企業に対し、中小公庫が安定資金を供給する「企業再建資金」の貸付対象の要件をあげよ。

 貸付対象となる中小企業は、次の要件に全て合致する必要がある。                     (1)次のいずれかに当てはまること。 (ア)一定の雇用効果が認められるなど、地域経済の産業活力維持に役立つ事業であること (イ)地域住民の生活に密着した生活関連サービスの提供事業である等、地域社会にとって不可欠な事業であること (ウ)先進性、新規性又は技術力の高い事業であり、今後の発展が見込まれる事業であること                                           (2)次のいずれかに当てはまり、早急に企業再建を行う必要があること (ア)借入債務などが産業再生機構に譲渡された企業と密接な取引関係があること (イ)借入債務などが整理回収機構に譲渡された企業と密接な取引関係があること (ウ)取引先の業況悪化の影響を受けるなどの一定の要件に該当する者 (エ)過剰債務の状況に陥っていること                                          (3)適切な企業再建計画が策定され、金融機関の協力が得られるなど関係者による支援体制が構築されており自助努力により企業再建が見込まれること                                 (4)中小公庫が融資後も継続的に企業再建に対する経営指導を行うことで、円滑な企業再建の遂行が可能となること

6. 保証付借入金の借換え等を促進することにより、中小企業の月々の返済額を軽減し、中小企業の資金繰りを円滑するための信用保証協会による「資金繰り円滑化借換保証制度」の支援対象は誰か。

(1)保証申込時点において、保証付きの既往借入金の残高があること                   (2)セーフティネット保証を利用する場合は、適切な事業計画を有していること              (3)セーフティネット保証を利用する場合は、市区町村長の認定書(セーフティネット保証に係る認定書)を有すること                            

7. 金融機関との取引状況の変化により影響を受けている中小企業に対し、商工中金が無担保で融資を行う「金融環境変化対応資金担保免除特例制度」の融資対象の資金は何か。

 金融機関との取引状況の変化に伴い、必要とする長期運転資金、短期運転資金

8. 第三者に保証人を依頼することや不動産、有価証券などの担保を提供することが困難な中小企業に対し、国民生活金融公庫が融資を行う「第三者保証人等を不要とする融資」の連帯保証人は誰か。

 法人営業の場合は、代表者のほか必要に応じその家族や社内の方など。個人営業の場合は、家族又は従業員

9. 独創的な技術・アイデアにより新規性の高い事業に取り組む中小企業に対し商工中金が融資を行う「起業挑戦支援無担保貸出制度」で、融資対象の資金は何か。

 商工中金内に設置する「新事業審査委員会」が新規性を有するものと認定した事業を行うために必要となる設備資金、長期運転資金、短期運転資金

10. 海外生産拠点やその材料・部品野調達先等の技術力・管理能力の向上等、中小企業の国際事業展開に必要な技術者や管理者の育成を支援する「中小企業研修事業」の受入研修の対象事業は何か。

 海外の子会社、合弁先、技術提携先、取引先など海外関連企業の現地人技術者・管理者を日本へ招聘して行う研修事業

11. 中小製造業の国際競争力を強化するため、基盤的・戦略的技術開発を集中的に支援する「戦略的基盤技術力強化事業」の支援対象は誰か。

 中小企業とそのユーザー企業、大学等からなる共同研究体

12. 中心市街地における大型空き店舗をTMO等が賃借して、魅力ある商業施設を実現する「大型空き店舗活用支援事業」の支援対象は誰か。

 商店街振興組合、事業協同組合、商工会、商工会議所、第3セクター等

13. 一定のIT関連設備やソフトウェアを導入した場合、特別措置が受けられる「IT(情報通信機器等)投資促進税制」の適用対象は誰か。

 青色申告書を提出する個人事業者又は法人

14. 「中小企業の少額原価償却資産の取得価額の損金参入の特例制度」について説明せよ。

 青色申告書を提出する個人事業者又は資本金1億円以下の中小法人等が、30万円未満の減価償却資産を取得した場合、取得価額の全額を損金参入できる。

15. 中小企業の再生支援を進めるため、専任の専門家を配置し、再生に向けた相談・助言・計画策定等の支援を行う「中小企業再生支援協議会」の支援対象は誰か。

 事業再生の意欲があり、その可能性のある中小企業者

16. 経営革新等を目指す中小企業者、創業予定者のための実務的・実務的なセミナーである「ビジネス塾・ビジネスプランセミナー」の事業内容について説明せよ。

 中小企業総合事業団が、創業・ベンチャー企業を対象に、経営戦略、ビジネスプランの作成から株式公開までにかかる実務的かつ実践的な内容のセミナーを開催することにより、創業、新事業開拓、経営革新を促進するもの。

17. 技術力が高く、海外への展開に意欲のある中小企業と海外の起業との橋渡しを行う「中小企業海外展開・輸出支援事業」の支援対象は誰か。

 中小企業基本法で定める中小企業並びに中小企業をとりまとめる地方公共団体及び業界団体

18. 海外現地法人や商取引関係にあるローカル企業の生産性・品質野改善向上等を支援する「海外現地法人等への専門家派遣制度」の対象事業の業種は何か。  

 専門家派遣の対象となる事業の業種は、派遣対象国の産業発展に貢献する業種とする。なお、派遣の対象国は開発途上国に限らない。

 

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 (第10部) 2004年版 中小企業白書 (短答式問答集)

(平成16年6月16日初出) 

(景気動向等)

1. 2003年の中小企業の景気動向を簡記せよ。

 一昨年の春以降、景気は持ち直しているが、中小企業全体の業況判断DIは以前としてマイナスの水準にあり、プラスの水準にある大企業と比べて回復に遅れが見られる。産業別に見ると、製造業では業況の改善が進み、前回の景気回復局面のピークを上回るまでに至っている。一方、非製造業では卸売業で上昇となっているほかは、小売業やサービス業では横這いの動きを示しており、前回の回復局面のピークに依然として達していない。

2.生産誘発度の需要項目からみた中小企業及び大企業に及ぼす影響について説明せよ。

 生産誘発度とは、ある最終需要項目が1単位増加したとき、各産業の生産がどれだけ誘発されたかを表すものである。これによると、輸出や民間固定資本形成が増加することは中小企業より大企業に大きなプラスとなる。一方、中小企業は大企業より民間最終消費支出や公的固定資本形成に大きな影響を受け、これらの需要項目の低迷あるいは減少により大企業に比べて厳しい状況にさらされることとなる。

3.消費の小売り離れについて説明せよ。

 総務省「家計調査」により需要者側の支出項目の内訳をみると、消費支出全体に占める割合は食料関係が依然として大きいが低下傾向にあり、被服及び履物関係の支出も割合が低下している。一方、近年移動電話通信料の大幅増加による交通通信費の割合の上昇、医療の高度化・医療費の自己負担の増加などによる保険医療費関係の割合の上昇等により、家計の消費構造に変化が見られる。このため、民間消費の増加が中小小売業での販売に結びつきにくい構造となっている。

4.2003年における中小企業の倒産動向について説明せよ。

 ここ数年19,000件を超えていた倒産件数は2003年に16,255件と大きく減少した。とくに製造業の倒産件数の減少(前年比22.9%減)が顕著であり、建設業や小売業においても倒産件数は前年比で10%以上減少しており、この数年来の最悪期を脱しつつある。

5.地域の中小企業の動向を簡記せよ。

 中小企業の業況を全産業で見ると、関東地域及び近畿地域の水準が高く、東北地域や四国地域で回復の遅れが見られる。製造業では北海道、東北及び四国地域は業況の回復が他の地域より遅れ、非製造業では製造業に比べ全国的に業況の回復が遅れているが、とくに東北地域が他の地域を大きく下回っている。

(新しい価値を創造する、多様な中小企業)

(ニューサービスと中小企業)

6.近年伸張しているサービス業の業種を5つあげよ。

 総務省「事業所・企業統計調査」によるサービス業(中分類)の事業所数増加率(1999年〜2001年)を高い順に5つあげると、「情報サービス・調査業」、「社会保険・社会福祉」、「その他の生活関連サービス業」、「廃棄物処理業」及び「映画・ビデオ製作業」となっており、IT関連と生活関連のサービスを中心に市場を拡大させてきている。

7.ニューサービス市場における中小企業と大企業の動向について説明せよ。

 新たに形成されたニューサービス市場への参加者の推移を見ると、参入時では同業者は圧倒的に中小企業であるが、市場として定着化するとともに次第に大企業が参入してくる。これはニューサービスを生み出すのはほとんど中小企業であり、市場の成長に伴い大企業が参入してくることが分かる。

8.個人消費者向けの新しいサービスが成立する要因について説明せよ。

 .個人消費者向けの新しいサービスが成立する要因としては、「高齢化」といった社会背景によるものとあわせて、「健康意識の高まり」「趣味・レジャーなどに関する意識の高まり」といった消費者のライフスタイルの変化などが大きな要因である。このような背景をもとにして成立している事業として、介護サービス、人間ドック、アロマテラピー、各種趣味の教室(乗馬教室など)、ファイナンシャルプランナーなどがあげられる。

9.製造業における中小企業と大企業の全要素生産性成長率を比較せよ。

 従業員の規模別にみると、全要素生産性成長率の平均値において中小企業の方が大企業より大きく、技術進歩などの面などの技術進歩において中小企業が活躍していることが分かる。(全要素生産性とは、生産の増加のうち、労働、資本といったの生産要素の増加で説明できない部分がどの程度があるかを計測したものであり、通常、ぎじゅつ進歩の進歩率を示すものと解釈されている。)

10.大学発ベンチャーの特徴を4点あげよ。

 (1)創業時点ではまだ研究開発中のケースが多く、現在も事業化に至っていないところが多い。(2)創業資金は比較的小さく、資本金は大きい。(3)経営陣の経歴が多彩である。(4)潜在的市場規模が大きい。

11.小規模な企業ほど高齢者や女性の復職の受け皿となっている理由について説明せよ。

 高齢者や30〜50歳台の女性の就業希望者は、短時間の就業やパート・アルバイト等の就業を希望している者が多いが、規模が小さい企業ほど就業時間が短い就業者が多くなっている。これはフルタイムでの就業を希望しない高齢者や家庭の主婦業を兼ねる女性の多くが、中小企業を就業の場として選択していることを示している。

12.SOHO事業者の開業動機について、専業の場合と副業の場合に分けて説明せよ。

 SOHO事業者は専業が約6割、副業が約4割となっているが、開業動機を比較すると、専業では「自由に仕事がしたかった」が、副業では「収入を増やしたかった」が圧倒的に多い。

13.SOHOという就業形態の社会的意義を2点あげよ。

 (1)就業時間が一般の企業より融通が利き、個人のライフスタイルにあわせて業務をこなすことができる。

 (2)自宅又は自宅近くで仕事をすることから、働きながら地域社会への参画を可能にする。

14.コミュニティ・ビジネスの特徴をあげよ。

 主な特徴として、(1)地域住民が主体である (2)利益の最大化を目的としない (3)コミュニティの抱える課題や住民のニーズに応えるため財・サービスを提供する (4)地域住民に働く場所を提供する (5)継続的な事業または事業体である (6)行政から人的、資金的に独立した存在である 等があげられる。

15.コミュニティ・ビジネスの地域社会への貢献について説明せよ。

 地域住民が主体となり、介護サービス、子育て支援、まちおこし等の社会貢献性の高い事業を営むコミュニティ・ビジネスは、地域内での住民の交流促進、生きがい創出等様々な面で大きな効果をもたらしている。

16.コミュニティ・ビジネスの経済効果及び非経済効果について説明せよ。

 経済効果としては、地域産業の振興、地域密着型の各種サービスの発達、雇用の創出などが挙げられ、非経済効果としては、コミュニティの再生や生きがいの創出などが挙げられる。

17.タウンマネジメント事業が必要としている事項について説明せよ。

 「まちづくり」のためのTMOには、「TMOの経営基盤の確立」、「複数年度にわたる継続的な事業の実施」、「専門能力を発揮できる人材の確保」、「商店街、NPO等との連携」、「市町村、商工会、商工会議所との連携」などが重要である。

(グローバリゼーションと中小企業)

18.中小企業の海外進出状況について説明せよ。

 中小企業で海外子会社を持つ企業の割合は2002年において9.3%であり、1992年の6%に比べ漸増傾向にある。これを製造業に限ると、1992年の7.1%から2002年は13%であり、中小企業全体とくらべて増加傾向が大きく、製造業において企業活動のグローバル化が着実に進んできていることが分かる。

19.直接投資の出資形態のうち、相手国と企業と合同で出資を行う合弁方式について、メリット及びデメリットを説明せよ。

 合弁方式の場合、合弁パートナーとなる相手国法人から日本と異なる商慣習等の知識を吸収できるというメリットがある。一方でパートナーとトラブルが発生する可能性があり、さらに、パートナーとなる企業へ自社の技術・ノウハウ等の経営資源が漏出する恐れがあることから、企業にとって貴重な技術・ノウハウの移転を伴う直接投資は難しい等のデメリットがある。

(高齢社会と中小企業)

20.高齢化する中小企業の経営者の状況について説明せよ。

 70歳以上の自営業主の年齢構成比をみると、1979年には6.3%であったのに対し、2002年には17.5%と約3倍となっており、高齢化が進展している様子がうかがえる。

21.経営者が高齢になった時の3つの対応について説明せよ。

 (1)後継者に経営権を譲る (2)企業を売却もしくは譲渡する (3)廃業する

22.中小企業の経営者が廃業を躊躇する共通の理由(言い訳)を4点あげよ。

 (1)プライド(自らの手で終焉させたくない。世間の手前) (2)根拠のない景気循環論(そのうち景気が戻ってくる) (3)まだまだ資産(担保力)がある(資産の公私混同) (4)廃業後の生活のメドが心配

(中小企業の再生、新分野進出を支える金融)

23.中小企業金融の特性について説明せよ。

 (1)借入金による資金調達への依存が大きい (2)思い通りに借入れを行えていない企業の割合が高い (3)金利が高く、保証(人的担保)提供をしている割合が高いなど大企業に比べ借入条件が悪い (4)メインバンクへの借入依存が高い (5)地域金融機関が需要な地位を占めている

24.新しい事業活動を行う企業の特性について説明せよ。

 (1)製造業に多い (2)従業員規模が大きい企業の方が新しい事業活動を行っている割合が高い  (3)新しい事業活動を行おうとしている企業の中で、従業員規模が小さい企業にとっては政府系金融機関への期待が高い (4)外部からの資金調達方法として、金融機関借入を希望する割合が一番高いが、従業員規模が小さい企業では実際に金融機関さ借入を確保できている企業の割合が少ない (5)メインバンクから思い通りに貸してもらえるか否かが、新しい事業活動を行うか否かに影響を与えている。

25.「がんばれ!中小企業ファンド」について説明せよ。

 新規事業、第二創業など中小企業が新しい事業活動を行う際の資金面での支援や販路拡大等踏み込んだ経営支援を行う目的で2004年4月創設。本制度は官民双方からの出資によりファンドを組成し、中小企業総合事業団(32004年7月1日から独立行政法人中小企業基盤整備機構)がファンドの総額の1/2以内を出資する。1ファンドあたり、50〜一〇〇億円程度の規模を想定。

26.経営不振企業の資金調達環境について説明せよ。

 自己資本比率が悪化してマイナスとなっている企業では、メインバンクから貸してもらえなかった企業の割合が3〜4割に上り、資産状態が悪化した企業では金融機関からの借入が特に難しくなっている。また、短期借入金金利も、自己資本比率がマイナスの企業の中でも自己資本比率が低い企業ほど高い金利を求められている。

 

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