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オパールの双眼顕微鏡写真(横13mm) |
氷ノ山には約250万年前(鮮新世)に活動した安山岩が広く分布していますが、その安山岩の中にオパールが産出します。
氷ノ山のオパールは酸化鉄を含んでいるため、赤褐色〜黄褐色をしたものが多いのが特徴です。その他、緑色や白色のものもあり、それらの色が縞模様をつくっていることもあります。
透明感には欠けていますが、特有の樹脂光沢を持つ魅力的なオパールです。
オパールの産地は、氷ノ山山ろくの草むらの中です。夏草をかき分けながら、地面に転がっている石を探します。多くが、氷ノ山の安山岩。ときどき、安山岩の下の北但層群の頁岩が顔を見せます。その中に、赤褐色〜黄褐色のオパールが混じっていました。
この産地の発見の話をKMさんに聞きました。
KMさんの子どもがここへ大勢で遊びに来たときのこと。他の子は遊びまわっているのに、KMさんの子どもはここで石を探していたそうです。お父さんの影響です。そして、持って帰ってきた石の中にオパールが含まれていたのです。
そんな話を聞きながらオパールを探し、初めの地点に帰ってみると、MさんとKDさんが穴を掘っています。オパールの露頭を見つけ、その脈がどのように伸びているのか調べているのです。
この脈は厚さ20cm程度の規模の小さなものです。これより高い地点にも、オパールが出ることから、このようなオパールの脈が安山岩中にいくつか走っているものと考えられます。
安山岩とオパールの境界付近には、安山岩が粘土鉱物化した部分がありました。オパール化が不完全なところかもしれません。この部分の岩石を手に持つと軽く、水にぬらしてもその水をすぐに内部に吸い込んで表面が白くなりました。
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草むらの中からオパールを探す |
採集したオパール(標本横6cm) |
玉髄(カルセドニー) (横5mm)
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採集したオパールを細かく割って、いくつもの小さな標本をつくりました。
すると、内部に小さな空隙があって、その中に白い玉髄(カルセドニー)ができていました。
玉髄は、空隙を皮膜状におおっていたり、樹枝状に成長したりしています。
赤褐色のオパールと白い玉髄……それらの鉱物が形成された不思議な世界を、双眼顕微鏡で見ることができました。
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■ 場 所 ■ 養父市
■探訪日時■ 2007年8月23日
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