小沢の滝 神河町 25000図=「粟賀町」「生野」 人知れず流れ落ちる7つの滝 map 小沢(こざわ)の滝は、神河町山田の牛蒡谷川にかかっている。
牛蒡谷川の入口にある大年神社の下に車を止めた。石段を上り神社に向かう。
神社からゆるく登り、シカよけゲートを開いて林道に入った。
やがて林道は左へ大きく曲がったが、沢に沿ってまっすぐ進む道が分岐していた。小沢の滝を目ざして、この沢に沿う道を進んだ。始めは広かったこの道は次第に先細って山道となった。
スギ林の下はどこでも歩けたが、尾根の手前でアセビにふさがれた。シカの足跡をたどってアセビを分けると尾根に出た。
うーん、ここからどうするか。二股を右にとったが、そのあとしばらくの間、左の谷から沢音が聞こえていた。水量は、左の谷を流れる沢の方がずっと多い。
この滝を越えると、沢の底全体を大きな岩盤が斜めにおおっている。その上を水が滑り落ちていた。ちょっと過激な天然のウォータースライダーのようだ。
滝の横を登っていくと、次の滝が見えた。黒い岩肌の左側を水が二筋に分かれて落ちている。水の量は少ないが、岩盤自体に迫力がある。滝の下には小さな滝壺があった。
それからも、滝は次々と現れた。滝の岩盤は溶結凝灰岩でできていて、板状節理が見られた。板状節理があまりに発達していると、そこからペラペラとめくれ落ちてしまうが、適当に発達しているため、平らに割れた面を岩盤の表面に並べている。
5つ目の滝の下へと登った。滝を流れる水は木漏れ日を浴びたところだけが白く、岩盤には木の影が映し出されていた。
さらに滝は続いた。次の滝は落ち口が狭く、そこから水が勢いよく飛び出している。岩盤は下ほど広がっていて、そこを流れる水も薄く広がった。一本の木が、滝の真ん中あたりで宙に浮いたように倒れていた。
もうこれで終わりかと滝の上を少し歩くと、二段になった滝が現れた。
牛蒡谷川の標高400m~485mにかけて連続する7つの滝。一つひとつの滝を振り返って、それぞれに名前をつけてみた。 一の滝は、シャンペンタワーの滝 二の滝は、ウォータースライダーの滝 三の滝は、大岩盤の滝 四の滝は、Y字の滝 五の滝は、木漏れ日の滝 六の滝は、末広がりの滝 七の滝は、二段の滝 ・・・でどうか?⑥は扇の滝でもいいかもしれない。 一の滝は小さく、二の滝は斜めの岩盤を滑り落ちる滑滝。三の滝からは、どれも落差が10m前後で甲乙つけがたい。小沢の滝がどれをさすのか分からなかった。 下山後、町の教育委員会を通して地元の方に聞いてもらった。小沢が「おざわ」ではなくて「こざわ」だと分かった。しかし、その方も滝の上まで行ったことはなく、小沢の滝がどれだかわからないということだった。
山行日:2023年11月21日
行き:大年神社~防獣ゲート~林道分岐~608.3mピーク(点名山田)~林道分岐~小沢の滝帰り:小沢の滝~大年神社 map |
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大年神社の下に車を止めたが、ゲートの前に広いスペースがあるのでそこに車を止めた方が良い。 小沢の滝へは、標高340mまで林道が延びていて、そこからも小道がついている。小道は、消えかかっているところがある。道標や滝の案内板などは、まったくない。 |
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山頂の岩石 白亜紀後期 笠形山層 流紋岩質溶結火山礫凝灰岩 |
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無色透明の石英、無色あるいは白色の斜長石、淡いピンク色のカリ長石の結晶に富んでいる。また、黒雲母の結晶もふくまれている。黒雲母は変質していることが多い。 泥岩や流紋岩、安山岩などの岩石片をふくんでいる。 |
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