飯森山② (900.6m) 神河町 25000図=「生野」 高坂峠から飯森山を越えて多田坂峠へ map 昨年の秋、地質を調べながら越知川を遡った。視線を上にしたとき、手前の山並みの上に山頂部だけ姿を見せた山があった。
道を渡ったところが高坂峠へと続く峠道の入口。高坂トンネルができたため、今ここを行き来する車や人はほとんどいない。
山から道へ石を出している人がいた。両手で抱えることができるぐらいの大きさの石。持って帰って石垣などに使うという。しばらく、石や山の話をした。
593mピークは、アカマツの混じったヒノキ林。空がいっそう暗くなってきた。地質が単調だったので、どんどん進むことができた。
左にスギ・ヒノキ林、右に自然林を見ながら登っていく。まだ昼前なのに、風が冷たくなってきた。細いスギの木が風にしなって、ぎーぎーと鳴った。急坂が断続的に現れた。
西峰から東へ下った。コル近くまで来ると、北に越知の谷が木の間にわずかに見えた。シカの足跡とフンがずっと続いていた。新しく出た小さく背の低いササだけが地面に広がっていた。これも、すぐにシカに食べられるだろう。
山頂のアセビは、紅色の花芽を並べていた。サルトリイバラは朱色の実をつけている。ベニドウダンの枝先に輪生した葉の紅葉が美しかった。
山頂から北東へ続く尾根を下る。820mの小さなピークは、木々が途切れて展望が広がった。
尾根にツルシキミが多くなってきた。ツルシキミは、赤い実をつけながらも、枝先に広がった葉の真ん中に小さなつぼみをたくさんつけていた。 たどりついた多田坂峠は、四方から林道が集まっていて昔の面影は残っていなかった。 スギ林の中に、峠道がかすかに残されていた。途中で林道を横切り、さらに峠道をたどって下った。やがて、道の横に水音が聞こえ始めて、自転車を置いていた南山大師堂へ達した。
山行日:2023年11月29日
岩屋公民館~高坂峠~飯森山~多田坂峠~南山大師堂 map |
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岩屋の集落から高坂峠まで舗装された道がついている。高坂峠から多田坂峠までは、尾根道がついていて歩きやすい。 多田坂峠から下った峠道は、スギ林に下にかすかに残っている。 |
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山頂の岩石 白亜紀後期 笠形山層 溶結火山礫凝灰岩 |
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流紋岩質で、無色透明の石英、無色あるいは白色の長石、黒色の黒雲母・普通角閃石の結晶をふくんでいる。斜長石とカリ長石の区別は、ルーペ下ではできない。 飯森山山頂から多田坂峠までは、流紋岩が現れ、次に安山岩が現れた。 |
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